血流を促す10の簡単なヨガ ウォームアップのポーズ

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血流を促し、ヨガの効果を全体的に高める10のウォームアップ ポーズ

最終更新日:2025年12月3日
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血流を促す10の簡単なヨガ ウォームアップのポーズ

ヨガポーズの概要

  • キャットカウ
  • ダウンドッグ
  • マウンテン
  • ショルダー スタンド
  • 両脚を壁に上げるポーズ
  • ローランジ
  • チェア
  • 立位前屈
  • ローカスト
  • ブリッジ

どのようなスポーツやアクティビティを選択しても、そのパフォーマンスを向上させる準備は、コートやフィールド、トレイル、あるいはプールに足を踏み入れる前から始まるもの。研究によると、効果的なウォームアップは、精神的な準備から酸素摂取量の増加に至るまで、幅広いメリットをもたらすことがわかっている。もう1つの大きなメリットが、血流の増進だ。そして、ヨガはこれらのメリットをもたらす有効な手段になるという。

ウォームアップが重要な理由

メイヨークリニックによると、ウォームアップは体温を上げることで徐々に心血管系を温め、筋肉や関節への血流も増加させ、筋肉の活性化や関節の健康に役立つという。血流を増やすため、循環系の血管は血管拡張と呼ばれる働きによってより広く開く。

認定ストレングス・コンディショニングスペシャリスト(C.S.C.S)の資格を持つ理学療法士で、オハイオ州クリーブランドでトレーナーを務めているキャロル・マックによれは、ヨガは、日々のルーティンにウォームアップとして取り入れるのに最適な方法だ。

「ウォームアップを正しく行うことで、ワークアウトの動きに求められる可動域に合わせて体の関節を整えることができます」と彼女は説明している。「たとえば、スクワットの前には腰を伸ばすと効果的ですが、こうした目的に合わせてヨガのポーズをとることで、可動域と関節の可動性を向上させることができます。一連の動きを繰り返すことで血行が良くなり、全身のウォームアップにつながるのです」

ウォームアップにヨガを使うメリット

ウォームアップのためのヨガポーズには、背骨、腰、肩を動かすものが多いと、マックは付け加える。多くの部位をターゲットにするため、心血管系だけでなく、全身の血液循環を促進することができるのだ。また、ポーズからポーズへと動きをつなげることで、身体の動きを活発にすることができるのもメリットの1つ。

「どんな身体的な動きでも血行を促す必要があり、ヨガも例外ではありません」と語るのは、カリフォルニア州サンタクルーズのストレングスコーチであり、筋力トレーニングガイド『Return to Center』の著者でもある認定ストレングス・コンディショニングスペシャリスト(C.S.C.S)のロッキー・スナイダー。「強度が高いほど、より多くの血流が必要になります」

ポーズを選ぶポイント

ヨガのポーズは、循環系のさまざまな部位にアプローチする。特に、胸部や胸郭を広げるポーズは心臓の周りの空間を広げ、心血管系に良い影響をもたらす。キャットカウ、マウンテン、ブリッジなどがその例だ。

また、心臓が胸よりも高い位置に来るインバージョン(逆転のポーズ)も、脳に血液が流れて心臓にかかる圧力が軽減されるため、効果的だ。このようなポーズの例としては、ダウンドッグやショルダースタンドなどが挙げられる。ただし、高血圧や緑内障の人には逆転のポーズは推奨されないため、当てはまる場合は逆さまにならないポーズを実践しよう。

血流を促進する以下の10種類のウォームアップヨガポーズをプラクティスに取り入れて、ヨガの効果を高めよう。

1. キャットカウのポーズ(マージャラアーサナ/ビダーラアーサナ)

キャットカウは有名なウォームアップポーズだが、背中や脊柱の血液循環を促す効果がある。

作り方:

  1. 両手と両膝を床につけ、つま先を伸ばして足の甲をマットにつける。
  2. 息を吸いながら頭を上げ、天井を見る。
  3. 息を吐きながら頭を下げる。視線は太ももの間。
  4. 手のひらで床を押し、肩を伸ばして背中を丸める。
  5. 呼吸に合わせて、ゆっくりと数回繰り返す。しっかり体をコントロールすることを意識しよう。

2. ダウンドッグのポーズ(アドームカシュヴァーナーサナ)

ダウンドッグは、心臓が頭より高い位置に来るため、脳と上半身の血流が増える。脚、腕、肩のストレッチ効果があるため、ヨガのクラス全体を通して何度も行われる、おなじみのインバージョンだ。また、アーサナの合間に呼吸を整えてリセットするのにも役立つ。

作り方:

  1. 両手と両膝を床につける。
  2. 膝を浮かせて脚の裏側を伸ばしていき、かかとを床につける。
  3. 足裏全体をできるだけ床につけたまま、脚を伸ばしていく。
  4. ヒップをが天井を向くように押し上げる。
  5. 手のひらでマットを押し、親指と人差し指に力を入れる。
  6. ゆっくりと呼吸する。

3. マウンテンポーズ(タダーサナ)

これもシンプルな立位のポーズだが、体内の血液循環を促して動脈への血流を増やすのに効果的だ。

作り方:

  1. 足を腰幅に開いて立つ。
  2. 頭、肩、お尻を一直線にする。
  3. 手を体の横につけ、手のひらを正面に向ける。
  4. 上腕二頭筋が耳の横にくるように、ゆっくりと腕を上げる。
  5. 腕が上がっても肩甲骨は持ち上がらないよう、耳から遠ざけるように押し下げる。
  6. 呼吸しながら、この姿勢を30秒ほど維持する。

4. ショルダースタンドのポーズ(サルヴァンガーサナ)

ショルダースタンドは、背中を床に付けたまま脚を頭の上にあげるインバージョンだ。重力を利用し、脚から心臓や脳に向けて血液を流す。

作り方:

  1. 仰向けになる。
  2. 膝を曲げ、脚をゆっくりと上半身の上に持ち上げる。
  3. 脚を上げたまま、まっすぐ伸ばす。
  4. 手で背中を支え、肘を床につける。
  5. 手でゆっくりと上半身を押していき、全身を後方に向けて動かす。
  6. 肩だけで体のバランスを取っている状態になる。
  7. 胸部が自然とあごに押し付けられる。
  8. 視線は心臓に向ける。
  9. このポーズを30秒維持し、ゆっくりと体を下ろす。

5. レッグスアップザウォールのポーズ(ヴィパリタカラニ)

壁に沿って脚を上げるポーズ。疲労回復のヨガポーズとして広く取り入れられている。このアクティブストレッチは、ふくらはぎや足への血流と血液循環の促進に役立つ。ヒップから上半身、頭へと血流が促されるため、一日中座っている人に効果的だ。

両脚や腰の可動域が狭くなっている人は、椅子の上に毛布を置き、床に仰向けになって、壁に脚を上げるのではなく椅子にふくらはぎをのせるとよい。

作り方:

  1. 壁の近くで仰向けになる。
  2. ヒップをできる限り壁につけ、壁を歩くように脚を上げる。
  3. 体がL字型になる。
  4. 腕は体の横に置く。
  5. 体を支えるために、腰の下に枕を置いてもよい。
  6. このポーズを10分ほど維持する。
  7. 深呼吸する。

6. ローランジのポーズ(アンジャネーヤーサナ)

ローランジのポーズは、下半身への血流を増やすダイナミックストレッチだ。体が伸びているのを実感しながら、徐々にヒップの柔軟性を高めることができる。

作り方:

  1. 背筋を伸ばして立つ。
  2. 右足を大きく後ろに引いて、かかとを上げ、つま先だけを床につける。
  3. 右膝を床につける。
  4. 左右のヒップが同じ高さに揃い、真正面を向いているようにする。
  5. 息を吸いながら胸を上に向け、腕を耳の横まで上げる。
  6. 視線を前方に向ける。
  7. 息を吐きながら、手を床に下ろす。
  8. 呼吸に合わせて数回このポーズをした後、左右の脚を入れ替える。

7. チェアポーズ(ウトゥカターサナ)

チェアポーズには、脚、臀部、腰への血液循環と血流を促す効果がある。また、太ももの筋力と持久力を鍛えるのにも役立つ。

作り方:

  1. 足裏を床にぴったりとつけて立つ。
  2. 両足を平行にして腰幅に開くか、左右を揃えて親指どうしをつける。
  3. 膝を曲げ、かかとに体重をかけながら腰を下げる。
  4. 尾骨を引っ込めて、椅子に座るときのように臀部を下に向ける。
  5. 天井に向けて両腕を上げ、上腕二頭筋を耳に寄せる。
  6. 視線をヨガマットの先端に向ける。
  7. この姿勢を維持しながら、数回呼吸する。

8. スタンディングフォワードベンドのポーズ(ウッタナーサナ)

前屈はシンプルな運動だが、消化機能の改善、肝臓と腎臓の活性化などさまざまなメリットがある。これを立位で行うスタンディングフォワードベンドでは、胸部の重要な臓器や腺に血液を流すことができる。

作り方:

  1. 脚を腰幅に開いて立つ。
  2. 天井に向けて両腕を上げる。
  3. 背筋を伸ばしたまま腰から前屈し、上半身を膝の方に倒していく。
  4. 手を床につけて体を支える。
  5. 膝は曲げないようにする。
  6. 鼻を少しずつ膝に近づける。
  7. この姿勢を維持しながら、数回呼吸する。

9. ローカストポーズ(シャラバーサナ)

ローカストポーズは、背骨周りの筋肉を鍛えたり伸ばしたりするために役立つ全身ストレッチだ。姿勢を改善し、血流を促す効果がある。

作り方:

  1. うつ伏せになり、両腕を体の横につけ、脚を揃える。
  2. 背中で手を組み、息を吐く。
  3. 息を吸いながら肩と脚を上げる。
  4. この姿勢を維持しながら、数回呼吸する。
  5. 肩と脚を下ろし、息を吐く。
  6. この動きを繰り返す。息を吸うとき、胸、腕、脚を前回より高く上げるようにする。

10. ブリッジポーズ(セツバンダーサナ)

ブリッジポーズは、リラックス効果と疲労回復効果があるため、通常はヨガクラスの終盤で行われる。このインバージョンでは、頭、肺、腹筋、消化器官への血流を増やすことができる。

作り方:

  1. 仰向けになり、両腕を体の横につける。
  2. 膝を曲げて足を体の方に動かし、かかとを臀部に近づける。
  3. 息を吸いながら、足で床を押し、ヒップを天井に向けて上げる。
  4. 体を上げているときは、膝を外に広げずに平行にする。
  5. 息を吐きながら、椎骨を1つずつ床につけるように、ゆっくりと体を下ろす。
  6. 支えが必要な場合は、尾骨の下にブロックを置く。
  7. この姿勢を維持しながら、数回呼吸する。この動きを繰り返す。

ウォームアップヨガポーズを日々のルーティンに取り入れよう

毎日欠かさずヨガに励めば、体内の血流と血液循環を改善することができる。一日のほとんどの時間を座って過ごしている人は、こまめに立ち上がって休憩をとるようにしよう。ここで紹介したウォームアップポーズは、体を動かす前の準備運動として効果的だ。動いているときは、リラックスして落ち着いた状態を保ち、ゆっくり呼吸しながらポーズを取ることを意識しよう。

よくある質問

ヨガは血液循環を促しますか?

もちろんです。ヨガは、循環系の血管をより広く開く(血管拡張と呼ばれる働き)ことで、筋肉や関節により多くの血流を送るため、血液循環に役立つ。

どのヨガポーズが血流を改善しますか?

背骨、腰、肩を活性化させるポーズは、心血管系や循環系に特に有益だ。これには、キャットカウダウンドッグ、さらにはマウンテンのようなあまり活動的でないポーズも含まれる。

ヨガの前にはどのくらいウォームアップするべきですか?

ヨガ自体がウォームアップになるため、上記のようなポーズをウォームアップとして行うことができる。つまり、ヨガの一連の動きの前にウォームアップは必要ない。

ヨガのウォームアップはけがの予防に役立ちますか?

もちろんです。ヨガで行うウォームアップは、筋肉の活性化を助けて血流を促すため、けがの予防や運動後の筋肉痛の軽減にも役立つ。

公開日:2025年12月3日