エキスパートがアドバイスする、新年の抱負4つとその目標を守り抜くコツ
健康とウェルネス
心身の健康向上につながる新年の抱負を見つけよう。

新しい年を迎えるにあたり、新年の抱負を立てて健康的なライフスタイルに変えようとする人は多いだろう。 特にアイデアがない場合は、 マインドフルネス、運動、休息、健康的な食事を重視した目標を立ててみよう。 どんな目標を立てたとしても、小さな変化が健康全般に大きな違いを生む。
しかし最も難しいのは、新年の抱負を決めることではなく、それを守り抜くことだ。 2021年に『International Journal of Environmental Research and Public Health』で発表された研究によれば、丸1か月、新年の抱負を諦めずに守り続ける人は少数とのこと。
では、エキスパートが勧める新年の抱負4つとそれを守り抜くコツをチェックしよう。
エキスパートが勧める新年の抱負4つ
1.マインドフルネスを意識した休息を取り入れる
多くの人は常に急かされている。 スポーツ心理学博士であるヘイリー・パールスが新年の抱負に勧めるのは、そんな毎日の生活にマインドフルネスを意識した短い休息を取り入れることだ。
たとえば、マインドフルネスのために5分間休憩を取り、今の瞬間に意識を向け、周囲を観察することを念頭に置いて、短い散歩をしてもいい。 もう一つのおすすめは、喜びをもたらしてくれることについて考える時間を取ること。
「マインドフルネスを意識した休息がストレスレベルの低下、疲労回復、集中力向上につながることが研究で示されています」と彼女は述べている。 たとえば、2020年に発表されたレビュー論文では、瞑想といったマインドフルネスの実践により、高血圧、がん、糖尿病を患う調査対象者の血圧が大きく低下したことが示されている。
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2.楽しい気分になれるワークアウトを選ぶ
EXOSパフォーマンススペシャリストの資格を持つ認定パーソナルトレーナー、チヘブ・スマーによれば、フィットネスを目的とする持続可能な抱負を立てるポイントは、疲れるのではなく、楽しい気分になれるワークアウトを取り入れることだそうだ。
「適度な負荷を与えるワークアウトも必要ですが、疲労困憊するほどきつい運動は避けるべきです」と彼は言う。 また、ウォーキングやストレッチといった軽めの運動を日々の生活に取り入れると、特にデスクワークの人にとっては健康にプラスになると述べている。
さらに、新年の抱負には現実的で続けやすい目標を立てるべきだと、スマーは付け加える。
「強度と持続可能性との兼ね合いで健全なバランスを見つけることを目指しましょう」 たとえばHIIT(高負荷トレーニング)ワークアウトに毎日取り組むという抱負では気乗りしない場合は、筋力トレーニング、ヨガ、自然の中を歩く散歩、軽い有酸素運動など、やる気になれるワークアウトルーティンを選ぶとよい。
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3.直感に従った食事をとる
管理栄養士で『The Superfood Swap』の著者であるドーン・ジャクソン・ブラットナーが新年の抱負に勧めるのは、直感的でマインドフルな食事をすること。
「直感に従った食事とは、食べ物を『良い』か『悪い』か、で判断しない食事の仕方。ダイエット文化のルールではなく、体が発する声に耳を澄ませます。 マインドフルな食事では、時間をかけて味わいながら食事を楽しみ、体の声を聴きます」
そのために、食事中はできるだけ気を散らす要素を排除できるよう新年の抱負を立てることをブラットナーは提案する。 「そうすれば、時間をかけ、心を意識しながら食事を楽しめるだけでなく、食べ物をきちんと消化できるようになります」と彼女は述べている。
食事の時間を十分に取れず、しっかりかんで食べないと、食べ過ぎや不快な膨満感を引き起こすことが研究で示されているのだ。 たとえば2009年に『American Journal of Clinical Nutrition』で発表された研究では、食べ物を小さくなるまでかむ人は、あまりかまずに飲み込む人より食事に時間をかけていて、結果的に食べる量が少なくなっていることがわかった。
メリットはほかにもある。ブラットナーの説明によれば、小さくなるまで食べ物をかむと、食べ物の大きな塊がバクテリアにより腸管で発酵してガスがたまったりお腹が膨れたりするのを防げる。
4.休息と回復を意識する
たいていはエクササイズを習慣にすることや健康的な食事をとることを新年の抱負に掲げるものだが、休息と回復も同じぐらい重要だ。 体を休めるために、ワークアウトの合間に1~2日の休養日を設けることを目標にするよう、スマーは勧める。ハードなワークアウトをすると筋肉組織が傷つくため、回復させるには休養日が必要となる。 筋肉量を増やし、筋力を高めるためには、筋肉が修復する時間を取ることが不可欠なのだ。
そのほかにも回復を促すために重要な取り組みとしてスマーが勧めるのは、休養日にウォーキングやストレッチといったアクティブリカバリーに適した運動を行うこと。そして、回復には欠かせない十分な睡眠をとることを最優先してほしいと述べている。 アメリカ疾病管理予防センターによると、18~60歳の成人が健康を維持するためには、最低7時間の睡眠が必要とのことだ。
文:ジェシカ・エストラーダ