縄跳びはランニングより効果的?

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どちらもさまざまなメリットがあるが、全体的な体力の向上という点から見て、どちらが効果的なのだろうか?

最終更新日:2022年9月28日
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縄跳びとランニング、どちらがおすすめ?

縄跳びと聞くと、子どもの頃を思い出すという人もいるだろう。一方で、ボクサーやランナー、水泳選手には昔から重要なトレーニングとして支持されている。その理由は、骨密度の増加膝下の反応時間の短縮など、さまざまな効果が期待できるからだ。 そこで気になることがある。もう一つの定番ワークアウトであるランニングと比較して、どちらが効果的なのだろうか?

ここでは、ランニングと縄跳びが健康にもたらす主なメリットについて考察。その結果をもとに、自分に最適なエクササイズを判断して欲しい。 1週間のワークアウトルーティンに両方とも取り入れても楽しいだろう。さらに、運動能力が全体的に向上するかもしれない。

ランニングが健康にもたらす3つのメリット

ランニングは、多くの人にとってコスト的に手頃で気軽に始められるスポーツだ。 外に出る機会になったり、毎日の運動習慣につながったり、自身のコミュニティが広がることもある。それだけではない。調査によると、ランニングワークアウトによって気分が晴れやかになり、精神的な健康状態が長期的に向上するそうだ。 ここでは、実証されたランニングのメリットをいくつか紹介したい。

  1. 1.ランニングは減量に役立つ

    ランニングほど効果的にカロリー燃焼できる運動はない。 ランニングは、減量目標の達成に役立つ効果的な方法になり得るのだ。 2013年の調査によると、腹部の脂肪を燃焼させる「可能性が最も高い」のは、ランニングのような中〜高負荷の運動なのだ。

    関連記事:ランニングで脚の筋力を鍛えられるか?

  2. 2.ランニングは慢性疾患によるリスクを軽減する

    数多くの調査が、ランニングと循環器系疾患のリスク軽減の関係性を示している。 ランニングは、血圧の低下とHDLコレステロール(別名「善玉」コレストロール)の増加のためにも推奨されている。どちらも心疾患の危険因子だ。

    うれしいことに、このようなメリットは、長距離を走らなくても、速く走らなくても得られる。 さまざまな調査が、スローペースな、つまり中程度の負荷のランニングを毎日数分間でも続ければ、心臓の健康を増進できると明らかにしている。

    また、ランニングが長寿や慢性疾患のリスク軽減、認知力低下のリスク軽減骨密度の増加にも役立つという調査結果もある。

  3. 3.ランニングによって心肺機能が徐々に強化される

    ランニングは、心肺系の強化方法として定着している。 また、縄跳びとは異なり、低〜高程度まで負荷をコントロールできる。 初心者は、ゆっくりとしたペースから始め、慣れてきたら、体力に合わせて徐々にペースを上げたり、時間を延ばしたりできるのだ。

縄跳びが健康にもたらす3つのメリット

ランニングと同じく、縄跳びもコスト的に手頃なワークアウトだ。 その上、調査によると、縄跳びはランニングパフォーマンスの向上にもつながる可能性があるそうだ。 ここでは、縄跳びの主なメリットをいくつか紹介したい。

  1. 1.縄跳びは脂肪燃焼を促す可能性がある

    調査によると、縄跳びはランニングのように脂肪の減少に役立つ。 2019年の調査から、思春期の女性が12週間の縄跳びプログラムに参加したことで、内臓脂肪が減少し、体組成が全体的に向上したことがわかった。 また、血圧の低下など、他の循環器系疾患のリスク要因に対する効果も見られる。

    そして何よりも注目したいのが、縄跳びは有酸素と無酸素の両方のエネルギーシステムに作用するため、効率的なエクササイズになるという点だ。もちろん、減量にもつながる。 有酸素エネルギーシステムの作用で持久力が向上するだけでなく、縄跳びに取り組んでいる時間やルーティンによっては、短時間の運動中にパワーを供給するため筋肉に蓄えられたブドウ糖を使うことになる。つまり、無酸素エネルギーシステムが機能するのだ。

  2. 2.縄跳びはコーディネーション能力の向上に役立つ

    2011年、ある研究グループが、女子バレーボール選手のグループを対象に12週間の縄跳びプログラムの効果を調査した。 その結果、縄跳びをした人は、していない人よりも、コーディネーション能力、固有感覚(周囲の環境の中での身体状態を認知する感覚)、持久力が向上していた。 さらに、重さのあるロープを使うと、スクワットのスピードが上がるなど、さらなる効果が得られることがわかった。

  3. 3.膝下の故障を防ぐ効果がある

    American Council on Exerciseの縄跳びのメリットに関する報告で、フィットネスの専門家であるピート・マッコール(M.S.、 C.S.C.S.)が、ジャンプすることで膝下の筋肉の伸縮性と弾力性が高まり、膝下の故障リスクの低下につながると指摘している。 また、定期的に縄跳びを行うことによって、ふくらはぎの筋肉が強化され、周囲の腱と筋膜の伸縮性も向上すると述べている。

    つまり、ランニングのような他の跳躍トレーニングを行ったときに、地面反力がすばやく得られ、うまく着地できるようになり、膝下の弾力性が増すということだ。

ランニングと縄跳び:どちらが効果的?

縄跳びもランニングも、健康上のメリットが得られ、コスト的に手頃だ。では、自分にとってどちらが適切か、どのように判断したらよいのだろう? 結論を言ってしまえば、自分の目標や運動能力レベルに応じて、どちらの有酸素運動もワークアウトプランに加えることができる。

実際、種類の異なるワークアウトを行うことで、相互のパフォーマンスを高めることができるのだ。 どちらの運動も、健康的な体重の実現と維持、運動能力レベルの向上、慢性疾患のリスク軽減に役立つ。 自分に何が適しているか判断しかねているのなら、認定パーソナルトレーナーや、理学療法士、医師に相談してみるといいだろう。

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公開日:2022年4月6日

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