ランニングの始め方(あるいは長期間のブランク明けの再開)

スポーツ&アクティビティ

ランニングを始める人も、再開する人も、以前の体力を取り戻すプロセスに悩む必要はない。 ここでは、エキスパートからのアドバイスを紹介しよう。

最終更新日:2022年8月31日
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ランニングをはじめるには

シューズを履いて、とにかく玄関から走り出そう。…と、そんなに単純な問題なら、そもそもこんなページだって必要ないだろう。 でも聞いてほしい。ランニングの未経験者でも、過去に挫折した人でも、初めてのランに向けてシューズを履いたときには胸の高まりを感じるのではないか。

もちろん胸が高まらない場合だってある。Nike Runningグローバルヘッドコーチのクリス・ベネット氏もそう語る。 「初めてのランで難しいこと、それはゴールすることではなく、スタートすることでしょう。 いったん始めてしまえば、あとはすべて楽になるはずです。」

ベネットコーチが、初めてのランに役立つ実用的なアドバイスを伝授。 自分のメンタルを操る秘訣も手に入れよう。

「初めてのランでは、ペースも、距離も、走行時間も気にしないこと。 ランを始めて、走り終えたときに、また走りたいと思えることが何よりも大事です。」

クリス・ベネット
Nike Runningグローバルヘッドコーチ

ストレッチでけがを防ごう

ランの前に動きながらストレッチ
ランの前に、動きながらのストレッチ(ダイナミックストレッチ)を数分間やってみよう。 ダイナミックストレッチは、 ランと同じような動きで体をほぐし、速く動けるようにするための準備運動だ。 ランニング中にまだ体がこわばっていたら、立ち止まってストレッチを追加してもいい。 休むことへの罪悪感は一切捨て去り、 とにかく気分良くフィニッシュしよう。

ゴールの後もまたストレッチ
ランニング後のストレッチは、実際にけがを防ぎ、体を柔らかくしてくれる。ダイナミックストレッチと、スタティックストレッチ(ポーズで静止するタイプ)の両方が有効だ。 「この数分間のストレッチは非常に重要です。 次のランにも必ず役立つでしょう」とベネット氏は言う。

トレーニングプランに従う

着実に前進するための近道、それは目標の設定だ。 Nikeでは、一人ひとりに最適な目標を無理なく設定している。 リズムに乗りたければ、 まずは「ファースト10プラン」にトライし、 そこから5キロ、10キロと目標を伸ばしていこう。 トレーニングプランの詳細を見る

音声ガイド付きのランでモチベーションを上げよう

Nike Run Clubの音声ガイドランでは、Nikeのコーチ、アスリート、スペシャルゲストが一歩ごとにランを応援してくれる。

ランニングの始め方(あるいは、長いブランク明けにランニングを再開する方法)

長期間のブランク明けにランニングを再開する方法

ランナーは、少しでも長い距離を走ろうとするものだ。 しかし、どんなに自己管理能力の高いランナーでも時には休んだ方がよい。 怪我の治療、病気からの回復、走るためのモチベーションの再発見など、さまざまな目的でランニングを長期間休むのは健全なことだ。 それでも、ランニング再開を前にして、どう進めればよいか迷う人もいるだろう。 そんな人はこの記事を参考にしてほしい。

「長いブランク」の定義

「長いブランク」をどう解釈するかはランナーによって異なる。 しかし、6週間を超えてランニングを休んだのなら、一般的には「長い」と言えるだろう。 6週間休むと、体力、筋力、ランニングのテクニックが著しく低下する。そう話すのは、オーストラリアのシドニーで活動するスポーツ理学療法士のピート・コラギュライ氏だ。

幸い、ランニングを再開すれば体力もかなり早く元に戻る。 ただし、初心者の場合は少し長くかかるかもしれない。 通常、ベテランランナーの方が復帰も早い。

長く休んだ後にランニングを再開するための、エキスパートからの3つのアドバイス

  1. 1.筋力トレーニングから始める

    「できれば、ランニングを再開する2週間以上前から、ランニングを意識した筋力プログラムを始めた方がよい」とコラギュライ氏は言う。 筋力トレーニングをすれば、走るのに必要な筋肉を効率よく、怪我を避けながら鍛えることができる。 これは初心者とベテランの両方に言えることだ。

  2. 2.時間をかけて鍛え直す

    休む前のペースや距離にすぐに戻れるわけではないし、それが当たり前だ。 はやる気持ちでレースへの華麗な復帰を目指しても、筋肉、腱、靱帯が追いつけるとは限らない。 「再開のプロセスでがっかりしないことが重要です。トレーニングのペースが早すぎると怪我の原因になるからです」と、述べるのは運動生理学者のトッド・バッキンガム博士だ。 だから、いきなりハーフマラソンやマラソンのトレーニングをやろうとするのではなく、少しずつ、まずは5km走れるようになろう。

  3. 3.シューズを交換する

    ランニング再開にあたっては、新しいシューズを用意しよう。 「以前のシューズを履く人もいますが、気づかないうちにすり切れていたり、クッショニングが低下していたりすることがあります。その場合、筋肉、腱、関節への衝撃が大きくなります」と、理学療法博士でActiveCare Physical Therapyのオーナーでもあるカリーナ・ウー氏は述べる。 衝撃が大きくなれば、怪我の発生や再発のリスクも高まる。 それに、新品のシューズほど、ランニングへの意欲をかき立てるものはない。

ランニング再開に向けた4週間のプログラム

外を(またはトレッドミルを)走りたくてたまらないときも、その衝動をぐっと抑えよう。 代わりに、ランニングとウォーキングを繰り返す4週間のプログラムで徐々に体力を取り戻すとよい。これは、理学療法士で、Full Circle Physical Therapy and Wellness Coachingのオーナーでもあるジェシカ・マクマナス氏が提唱している方法だ。

ランニングの間にウォーキングを挟むことで、持久力を高めながら、繰り返されるランニングの衝撃にも耐えられるようになる。 その結果、 筋肉、関節、腱、靱帯への負担による怪我が発生するリスクが低くなる。

ランニングとウォーキングを繰り返すセッションを、1週間に3回行うのが望ましい。 セッションの間には、休養日やクロストレーニングの日を設けよう。

どのワークアウトも、最初に10分間のウォーキングや動きの大きいウォームアップルーティンを行うこと。どちらか1つでもよいし、2つを組み合わせてもよい。 マクマナス氏がダイナミックなウォームアップとしてすすめるのは、重心を大きく動かす運動、たとえばエアスクワット、ウォーキングランジ、バットキック、カリオカなどだ。

1週目:ウォーキング4分、ジョギング2分を5セット

2週目:ウォーキング3分、ジョギング3分を5セット

3週目:ウォーキング2分、ジョギング4分を5セット

4週目:ウォーキング1分、ジョギング5分を5セット


4週目の最後には30分間ジョギングできるだけの持久力をつけるのが目標だとマクマナス氏は話す。 とは言え、必要であればもっと時間をかけて、緩やかにワークアウトを進めても問題ない。

この数週間、自分がどう感じるかに注意を払ってみよう。 以前の怪我が再発したり、新たに痛みを感じたりしたら、ランニングを減らすか、思い切って中断すること。

減量目的でランニングする人は、もっと早く進めたいと思うかもしれない。 しかし、焦ってプログラムを進めても理想のくびれは得られない。 むしろ、怪我で運動できなくなるリスクが高まる分、逆効果にもなり得る。

ランニングは減量方法として非常に優れているが、まずは食事、睡眠、回復に集中した方がよい。 こうした最優先事項がしっかり守られていなければ、どんなランニングでも減量は不可能だ。

ランニングの始め方(あるいは、長いブランク明けにランニングを再開する方法)

ランナーのための筋力トレーニング

ランニングを再開し、今後も怪我をしないで走り続けるためには、筋力アップのトレーニング計画をしっかり立てることが必要だ。

特に脚の怪我の後でランニングを再開しようとしている場合、筋力トレーニングは重要な意味を持つ。 理学療法士と一緒に怪我を治療してきたとしても、筋力は相当低下しているだろう。

毎週、2日以上は筋力の強化に集中しよう。 筋力を鍛えるワークアウトは、走らない日に行うこと。

マクマナス氏がすすめる筋力エクササイズの一部を紹介する。

  1. 1.ステップアップ

    これは片脚ずつ鍛えるエクササイズで、大臀筋と中臀筋の強化に効果的だ。 大臀筋は臀部についている大きく強力な筋肉で、歩行運動において中心的な役割を果たす。 一方、中臀筋は臀部の外側にあり、片方の脚からもう一方の脚へ体重を移すときに骨盤を安定させる働きをもつ。

    1. 片足を、頑丈なベンチや箱の上に固定する。 膝が足首の真上にあることを確認する。
    2. 体を少し前方に傾け、固定した足に力を込めて脚をまっすぐに伸ばす。 体を持ち上げるときも腰の高さをキープしながら、 もう一方の足を床から浮かせる。
    3. 力を入れていない方の足を、コントロールしながらゆっくり床に下ろす。
    4. 8~15回繰り返してから反対側の脚でも繰り返す。 各脚で合計3セット行う。
    5. 中臀筋を特に鍛えたい場合は、踏み込む脚と反対側の手にウェイトを持つとよい。
  2. 2.ラテラルバンデッドウォーク

    エクササイズ用バンドを使用する。これも中臀筋に効くエクササイズだ。

    1. 両脚の膝上の位置に、小さめのレジスタンスバンドを着ける。
    2. 足を腰幅に開き、膝をクォータースクワットの位置まで曲げる。
    3. 頭に、水がいっぱい入ったコップが乗っていると想像してみよう。 その水をこぼさないように、片方の足を横に踏み出す。
    4. その足が床に着いたら、もう一方の足を寄せて腰幅に戻す。
    5. 8~15回繰り返してから逆方向で繰り返すのを、 合計3セット行う。
  3. 3.サイドプランク

    腹筋に効果的なエクササイズ。 主に、胴体の中央にある腹直筋と、両側にある腹斜筋を強化できるが、 中臀筋も鍛えられる。

    1. 横向きに寝て、両脚を重ねて伸ばす。
    2. 両膝を曲げて、脚が体の後ろに来るようにする。 下側の肘で上半身を持ち上げ、前腕部と手のひらは床につける。 床についている肘が下側の肩と一直線になっていることを確認する。
    3. 腰を床から持ち上げ、10~30秒キープする。
    4. その間、頭から膝まで一直線になるように体をまっすぐにする。 肩や胴体が前後に傾かないように注意。
    5. 時間になったら、腰を床に下ろす。 反対側で同じことを繰り返して1セットとし、 合計3セット行う。

長期間のブランク明けのランニング再開に関してよくある質問

長期間のブランク明けにランニングを再開するには?

特に重要なのは、何事もゆっくり進めること。 ランニングとウォーキングを繰り返しながらランニング時間を増やしていくことで、筋肉、関節、腱、靱帯に過度な負荷をかけずに体力と筋力を取り戻すことができる。 ランニングとウォーキングを繰り返すセッションと、筋力トレーニングプログラムを組み合わせて、走るときに使用する主な筋肉を鍛えよう。

病気や怪我の後にランニングを再開するにはどうすればよいか?

新型コロナウイルス感染症、足首の捻挫、膝の故障でしばらく走れなかった場合、まずはランニングを再開してもよいか医師や理学療法士に確認することが重要だ。 それから数週間は、筋力強化に集中して取り組む。 その後で、ランニングとウォーキングを繰り返すプログラムを始めよう。 ランニングコーチやパーソナルトレーナーと一対一でトレーニングするのもおすすめだ。 エキスパートのサポートを受けることで、ランニングによる怪我の発生や再発を避けることができる。

妊娠・出産後にランニングを再開するにはどうすればよいか?

まず、医師に確認しよう。 ゴーサインが出たら、コアの強化に特化したプログラムを始める。 体の準備が整ったら、ランニングとウォーキングを繰り返すプログラムで少しずつランニングを再開しよう。 一番のおすすめは、出産後の体調に詳しい理学療法士にサポートしてもらうこと。特に、骨盤の不快感や痛み、尿失禁、腹直筋離開がある場合は是非検討してもらいたい。

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公開日:2021年12月23日

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