クランチのやり方:フォームのヒントやバリエーション
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効果的なクランチのやり方をご紹介。バタフライやバイシクル クランチなどのバリエーションで効果を高め、コア全体の筋力とコントロールを向上させましょう。

最後にクランチをしたのはいつ?今日では数え切れないほどのコアマシンや腹筋トレーニングプログラムがあるため、この古典的な運動がまだあなたのルーティンに取り入れる価値があるのか疑問に思うかもしれない。答えは「イエス」だ。トレーナーは、どのようなフィットネスレベルでも、コアの強化と腹筋の動きを改善するのに役立つ基本的な動きであるクランチを勧めている。
「クランチは、特に意識して正しいフォームで行う場合、確実に効果的なコアエクササイズになります」と語るのは、NASM認定パーソナルトレーナーであり、Barryのインストラクターでもあるフィリップ・ソロモン。「クランチはシンプルで手軽にできるだけでなく、ワークアウト中に腰や股関節屈筋に負担をかけずに腹筋を効果的に使う方法を学べます」とフィリップは続ける。
それでは、クランチの効果を最大限に引き出す方法と、コアのさまざまな部位を強化するバリエーションを紹介しよう。
クランチはどの筋肉に効くか?
「クランチは『ただの腹筋運動』と思われがちですが、実は体幹の重要な筋肉である腹直筋を鍛えるのに非常に効果的な運動です」と語るのはコリ・レフコウィス(NASM-CPT、CES、FNS、PES、Redefining Strengthの創設者兼ヘッドコーチであり、『The STRONG System: Transform Your Mindset and Build Your Best Body at Any Age』の著者)。
腹直筋は「シックスパック」とも呼ばれる。腹直筋は、脊椎の屈曲、つまり脊椎を前方に曲げて背中を丸める動作を担っている。
「これらの筋肉は、走る、持ち上げる、運ぶ、回すなどの運動中に背骨をコントロールするのに役立つだけでなく、股関節屈筋や腰に余分な負担がかかり、怪我のリスクが高まるのを防ぐ効果もあります」とソロモンは説明する。
クランチのメリット
クランチは、陸上競技やジムでの運動能力を高めるだけでなく、起伏のある地形を歩いたり、椅子に背筋を伸ばして長時間座ったりといった日常の動きをより楽にする。クランチの主なメリットは次のとおり。
- コアの安定性の向上。「腹筋を鍛えることで、胸郭と骨盤の位置をコントロールし、姿勢を改善し、持ち上げたり走ったりする際の過度な脊椎の伸展を減らすことができます」とレフコウィスは言う。
- バランスとコーディネーション能力の強化。腹直筋と付随する腹筋が強いと、胴体のコントロールが向上し、加速、減速、敏捷性、素早い方向転換がしやすくなるとレフコウィスは説明する。
- マインド マッスル コネクションの構築。心と体は、あなたが思っている以上に深くつながっている。「クランチは、実際に腹筋を感じて分離する方法を教えてくれるので、その後の動きがより強く、より意図的なものになります」とソロモンは言う。
- 腹筋の強度とくっきりとした筋肉の形成を促進する。「クランチは、腹筋を全可動域で鍛え、強度とくっきりとした筋肉の形成を促進します」とレフコウィス。
- 呼吸のメカニズムを改善する。腹筋を強化することで、胸郭のコントロールが向上し、腹腔内圧をより効率的に管理することができ、ランニング、リフティング、高強度トレーニング中の呼吸がよりスムーズになるとレフコウィスは説明する。しかし、クランチは単なるツールの1つに過ぎない。研究によると、体幹トレーニングと腹式呼吸を組み合わせることで、従来の腹筋運動だけよりも呼吸機能と腹筋力を高めることができる可能性があることが示唆されている。
- 使いすぎによる怪我のリスクを軽減する。体幹の筋肉が強いと、腰や腰背部にかかる負荷が軽減されるため、長距離走や持久力トレーニング中にこれらの部位にかかる負担が軽減されるとソロモンは説明する。
コアの強化にフォームが重要な理由
他の筋肉強化運動と同様に、クランチもテクニックが重要。エクササイズの効果を最大化するだけでなく、周囲の筋肉や関節に不要なストレスがかかるのを防ぐためだ。
「骨盤の後傾を維持したり、一度に1つの椎骨を回転させたりするなど、小さな調整でも腹部の活性化を劇的に高めることができます」とレフコウィスは説明し、「これらのフォームのヒントは、首、股関節屈筋、腰の代わりに腹筋が働くようにするのに役立つ。これにより、効果が上がるだけでなく、不快感や怪我のリスクも軽減されます」と続ける。
クランチのやり方
レフコウィスとソロモンのヒントを参考に、標準的なクランチを最大限に活用し、本来鍛えるべき体幹の筋肉を鍛えよう。
- 仰向けになり、膝を曲げ、足裏を床につける(上級者の場合は、脚をテーブルトップの姿勢に持ち上げる)。
- 両手を後頭部に当て、両肘を広げて頭をそっと手のひらに押し当て、あごを引っ込めないようにする。
- 腰背部を床に押し付け、骨盤を肋骨に少し引き寄せて腹筋に力を入れる。
- 息を吐きながら肩甲骨を床から持ち上げ、首ではなく腹筋を使って椎骨を一つずつ持ち上げる。
- 頂点で一時停止し、胴体全体の力を入れ続ける。
- 息を吸いながら椎骨を一つずつ下ろし、骨盤を少し引き締めた状態に保ちつつ、ゆっくりと背中を下ろす。
クランチでやりがちな間違い
クランチのやり方は1つだけではないが、最適なテクニックを使わないと、エクササイズの効果が制限され、不要な負担がかかる可能性がある。よくある間違いとその回避方法、そしてレフコウィスとソロモンからのヒントを次に紹介する。
- 反復運動を急ぐこと。動きが速すぎると勢いに任せてしまい、腹筋への負荷が少なくなるとレフコウィスは説明する。ゆっくりとコントロールされた動きがクランチのポイントだ。「クライアントには、タイミングを取るために1-2-3メソッドを使うようにアドバイスしています」とソロモンは言い、「これを行うには、1カウントで床から持ち上げ、2カウントの間キープし、肩をゆっくりと床に戻して3カウントします」と続ける。
- 首をこわばらせる。「あごを引っ込めると、腹筋の働きがなくなります」とレフコウィス。「首を使わないようにするには、頭を手で優しく押さえ、肩甲骨を床から浮かせるように体を丸めることを意識してください」と続ける。ソロモンは、もう一つの役立つヒントとして「空を見上げること」を付け加えており、「顎と胸の間のスペースは、拳のサイズくらいにする必要があります」と言う。
- 股関節屈筋と腰の筋肉を使う。股関節屈筋(腰の前方の筋肉)に違和感を感じる場合、それは通常、腹直筋ではなく、これらの筋肉と腰の筋肉に頼っているサインだとソロモンは言う。仰向けに横たわり、肋骨を下に引き、息を吐きながら、「腹壁を背骨に向かって引き戻すようイメージしてください」とソロモン。「床から離れるときは、肘、肩、胸をできるだけ広げて、椎骨の上に体重がかからないようにします」と続ける。
- クランチをシットアップに変える。「高く持ち上げすぎてシットアップすると、股関節屈筋をより多く働かせることになります」とレフコウィスは言う。腹筋を効果的に使うには、肩甲骨が床から離れそうになる手前で止めて、肋骨を骨盤の方へ引き寄せるイメージで動かすこととレフコウィスは指摘する。
- 息を止める。「息を止めると、首や腰に不要な緊張が生じ、腹腔内圧が低下する可能性があります」とレフコウィスは説明し、「腹筋を引き締めるために、持ち上げるときに息を吐き出してください」と続ける。
クランチの6つのバリエーション
クランチにはさまざまなやり方がある。フィットネスレベルと快適さに合わせた、いくつかの方法を紹介しよう。
初心者向けのバリエーション
かかとを台に乗せた状態で行うクランチ
- 両膝を約90度に曲げ、かかとをベンチに置く。
- 腰背部を床に押し付け、両手を頭の後ろに当てる。
- ベンチに優しく押し下げることで、股関節屈筋の動きを減らし、骨盤後傾を維持する。
- 腹筋を使って肩甲骨を丸め、椎骨を一つずつ巻き上げるように持ち上げる。
このバリエーションが初心者に適している理由:ベンチでかかとを高くすることで、押し下げる力が強くなり、股関節屈筋の動きを減らすことができると、レフコウィスは説明している。「また、骨盤後傾を維持しやすくなるため、腹筋がより多く働きます」とも言う。
バタフライクランチ
- 仰向けになり、足の裏を合わせ、膝を大きく広げる。
- 腰背部を床に押し付け、両手を頭の後ろに当て、両肘を広げる。
- 外旋させた姿勢で安定させるために、腹筋と臀筋に力を入れる。
- 肋骨を骨盤に向かって丸め、肩甲骨を持ち上げながらゆっくりと体を起こす。
このバリエーションが初心者に適している理由:「足を揃えた状態で膝を大きく広げると、股関節屈筋がリラックスし、背骨の屈曲を分離するのに役立つので、初心者は腹筋が働いているのをより実感できます」とレフコウィスは説明する。「また、股関節の外旋により、臀筋が鍛えられ、安定性が向上します」とレフコウィスは付け加える。
下半身クランチマーチ
- 仰向けになり、腰背部を床に押し付ける。
- 腹筋に力を入れて、片方の膝を胸に引き寄せる。
- その脚を下ろし、骨盤を安定させたまま、反対側の膝も同様に繰り返す。
- 腰だけを動かすのではなく、腰背部を丸めることに集中する。
- 難易度を上げるには、上半身を軽くクランチするように持ち上げ、脚を動かしながらその姿勢をキープします。
このバリエーションが初心者に適している理由: このクランチは、片膝ずつ持ち上げることで、骨盤を安定させ、股関節屈筋ではなく腹筋に効かせる方法を初心者に理解させるとレフコウィスは説明している。これは、下半身のクランチやレッグレイズなど、より高度な体幹トレーニングへの足掛かりとして役立つ。
上級者向けのバリエーション
バイシクルクランチ
- 仰向けになり、両手を後頭部に当て、両肘を広げる。
- 肩甲骨を床から持ち上げ、膝をテーブルトップの姿勢になるよう引き寄せる。
- 右脚を伸ばしながら、同時に左膝を引き寄せる。
- 上体をねじり、右肘で左膝にタッチする。
- 左右を替えて、左脚を伸ばし、右膝を引き寄せながら上体をねじり、左肘で右膝にタッチする。
- なめらかでコントロールされたペダリング動作で、左右交互に繰り返す。
このバリエーションで難易度を上げることができる理由:この運動は、上記の初心者向けのバリエーションよりも少し高度なコーディネーション能力を必要とする。「肘を反対側の膝に持ってくることで斜筋が活性化されます」とソロモンは説明する。そのため、腹直筋に加えて、これらの体幹の筋肉も鍛えることができる。
BOSUクランチ
- 座った状態でBOSUボールを背中の真ん中の下に置き、背骨がドームの上に反り返るまでゆっくりと体を後ろに倒す。
- 両足を床にしっかりと置き、両手を後頭部に当て、両肘を広げる。
- 上体をボールの上に伸ばして、可動域を広げる。
- 腰をBOSUに押し付けて、腹筋に力を入れる。
- 肩甲骨をボールから離しながら、椎骨を一つずつ持ち上げる。
- 一番高い位置で少し停止し、ゆっくりとコントロールしながら伸ばした姿勢に戻す。
このバリエーションで難易度を上げることができる理由:レフコウィスは、「BOSUボールを使用することで、クランチの前に背骨を伸ばして可動域を広げ、筋肉をより深く収縮させることが可能になる」と説明している。
フルボディクランチ
- 仰向けになり、膝を曲げ、両手を頭の後ろに置く。
- 腹筋に力を入れて、腰を優しく床に押し付ける。
- 息を吐きながら肩甲骨を床から持ち上げ、両膝を胸に向かって曲げ、腰を丸める。
- 股関節屈筋ではなく腹筋に意識を集中させながら、その状態で少しキープする。
- 脚を床に近づけるように伸ばしながら、肩甲骨を徐々に下ろしていく。
- この動作を繰り返す。腰だけでなく腹筋にも負荷がかかるように、膝を引き寄せながら背骨を丸めた状態をキープする。
このバリエーションで難易度を上げることができる理由:フルボディクランチは下半身の動きを取り入れており、背骨を曲げて腹筋に負荷をかけることで、全身の体幹を強化できると、レフコウィスは説明している。
初級クランチルーティン
クランチを初めて行う場合は、現在のフィットネスレベルに関係なく、ソロモンが提案するこの初級クランチルーティンを試そう。
- まずは30〜60秒のプランクから始めて、腹筋を活性化させる。
- 次に、上半身を起こすタイミングで腕を空に向かって伸ばし、そのまま3~5秒間キープする方法で、8~10回のシットアップを1セット行う。
- 1、2、3のテンポ(1で持ち上げ、2でキープ、3で下げる)を維持しながら、15~20回の基本的なクランチを2セット行う。
- セットの合間に、必要に応じて休憩を取ろう。
よくある質問
正しいクランチのやり方は?
腹筋にただ1つの「正しい」方法というものはないが、重要なのはテクニックとフォームに意識を向けること。「フォームはおそらく、効果的なクランチの最も重要な要素です」とソロモンは言う。腹筋に意識を集中させると、首や腰に過度の負担をかけることなく、より効果的に筋力を鍛えることができる。
クランチは初心者にも適している?
お任せを。バタフライやかかとを台に乗せた状態で行うクランチなど、初心者向けのバリエーション行なうことで、徐々に動きに慣れることができる。「クランチは、過小評価されているエクササイズであり、コアの強化に役立知ます」とレフコウィスは言う。「フィットネスレベルに関係なく、基本的なクランチを軽視するべきではありません」
クランチで鍛えられる筋肉は?
標準的なクランチは主に腹直筋、いわゆる「シックスパック」の筋肉をターゲットにするが、腹斜筋を含む他のコア筋肉を動かすバリエーションもある。
クランチとシットアップの違いは?
クランチは主に「シックスパック」の筋肉をターゲットにし、可動域が小さく、床やベンチから肩だけを持ち上げる動きであるとソロモンは言う。一方、シットアップは、腹筋、斜筋、股関節屈筋、背筋など、より広範な筋肉群を使うため、より高度な身体コントロールが必要になる。

























