新しいランニングシューズを履き慣らす方法

アイテムのお手入れ

新しいスニーカーを履き慣らすまでにかかる時間、その方法を知りたい人にぴったりの記事をご紹介。

最終更新日:2024年5月23日
この記事は7分で読めます

自分に合ったランニングシューズを探して履き慣らすには、かなりの時間と労力が必要だ。 だから、交換の時期が来たら面倒くさい、あるいは煩わしいと感じてしまうのも無理はない。 一般的なランニングシューズの寿命は約500〜800kmであると ストレングスコンディショニング認定スペシャリストで、 理学療法博士のキャロル・マックは語っている。 しかし、足にまめができたり、ソールの摩耗パターンにばらつきがある場合は、早めにシューズを下取りに出すのも悪くない。

新しいランニングシューズを見つけたら、次は足を慣らすことにチャレンジしよう。 その方法を知りたい人は、 そのまま読み進んで、新品のランニングシューズを履き慣らすためのステップごとの説明を参考にしてほしい。また、スムーズに痛みなく履き慣らす上で有用な、エキスパートからのアドバイスも紹介する。

(関連記事:プロのようにランニングシューズを選ぼう

ランニングシューズの履き慣らしが重要な理由

新しいランニングシューズを履き慣らす期間を設けることにより、硬めのスニーカーにも足や下腿部をゆっくりと安全に順応させることができる。 「新しいシューズは古いシューズに比べて柔軟性がないので、着地時の可動域が狭くなります」と、ニューヨークシティを拠点とするUSATFレベルIIランニングコーチのショーン・フォーチュンは説明する。 「そのため、足と下腿への負荷とケガのリスクが高まります」

フォーチュンによると、まめ、けいれん、足底筋膜炎、アキレス腱炎など、大小さまざまなケガが発止しうる。これらは彼自身が新しいランニングシューズで長距離を走った際に経験したケガだ。

Nikeでリードプロダクトラインマネージャーを務めるアシュリー・キャンベルは、これまでトレーニングに使ってこなかったタイプのシューズ(レースシューズや、履き慣れたシューズよりもサポート性の低いスニーカーなど)で走る場合は、慣らし期間が特に重要になると付け加える。 「馴染みのない履き心地のシューズでは、ストライドや着地の仕方に若干の変化が現れることがあります。 ですから、体を順応させて、痛みやケガの発生を抑制することが大切です」

新しいランニングシューズを履き慣らす方法

これで、本格的な距離を走る前に新しいシューズを履き慣らすことの大切さが分かってもらえただろう。 それでは、どのように履き慣らし、それにはどのくらいの期間が必要となるのだろう? 手足治療医学博士にして認定足病医でもあるブルース・ピンカーは、新しいシューズは、程度の差こそあれ、約8~16kmほど走ったら十分だという。 「履き慣らしの距離は人によって異なります。 足の状態、シューズの構造も考慮する必要があります」とピンカーは言う。

Nikeのランニングスニーカーは柔らかい素材で作られていて柔軟性も高めなので、慣らし期間は最小限で済む。2、3回走るだけで十分だとキャンベルは言う。 もちろん、正式な履き慣らしプロセスに従うのがベストだ。それは人によって異なる。 例えば、足底筋膜炎などの障害を抱えているランナーは、十分に馴染むまでの期間を長くすべきだ。 足に不安のない人が柔軟性の高い構造のシューズを履く場合、履き慣らし期間が短めで済む、とピンカーは説明する。

それでは、新しいシューズに足を馴染ませるために、最初の数キロを走る間に取るべき手順を紹介しよう。

シューズを履いて家の周りを移動する

フォーチュンは、新しいシューズを履いて自宅で日常生活を送り、履いている時間を徐々に延ばしていくことをすすめている。 1〜2時間から始めて、徐々に時間を長くしていこう。 このようにゆっくりと馴染ませることにより、ソールをきれいな状態に保つことができる。万が一シューズが合わず、返品が必要になった場合も安心だ。

このステップは約1週間続けるので、試着せずにオンラインで購入した場合は特に重要だ。まめができたり、痛みや不快感を感じたり、何度も脱げてしまうようであれば返品しよう。 大きく傷んだ形跡のないスニーカーについては、Nikeから払い戻しかストアクレジットが発行される。

新しいランニングシューズを履き慣らす方法

トゥボックスを曲げる

シューズをキープすると決めたら、トゥボックスを4、5回曲げてソールにしわを作ることをフォーチュンはすすめている。 曲げることによって素材が柔らかくなり、足裏の固さが和らぐ。

新しいランニングシューズを履き慣らす方法

短い距離を走ってみる

自宅でスニーカーを履いて1週間が経ったら、今度はペースを上げて実際に走ってみよう。 フォーチュンのおすすめは、新しいスニーカーを履いて軽く短いランニング(いつもの半分程度の距離)を数回行うことだ。長距離を走る場合は古いスニーカーを履くこと。 古いスニーカーと新しいスニーカーを数週間交互に履き続けることで、ランニングに伴うけがを予防できるという研究結果が出ている。 ピンカーによれば、この方法は特に長距離ランナーに有効だ。週末ジョギングをする人は、このルーティンを1週間ほど続ければ、新しいスニーカーだけでトレーニングできるようになるという。

新しいランニングシューズを履き慣らす方法

いつものルーティンに戻す

新しいスニーカーを履いて、徐々に通常の距離に戻していこう。 足先や脚が痛くなったら、走るのをやめて慣らしプロセスを再開するとよい、とピンカーは言う。

面倒かもしれないが、我慢するだけの価値はある。 研究によると、移行期間を長めに取ることで筋肉痛やケガを予防できる。

新しいランニングシューズを履き慣らす方法

その他のヒントとテクニック

新しいランニングシューズの履き慣らしは簡単で、苦痛なく行われるべきだ。 しかし、途中で疑問が湧いてくることがあるかもしれない。 その場合は、次のヒントやコツを参考にしてほしい。

適切なサイズのシューズを選ぶ

「不快感がなく、足の一部のように感じられるシューズを選ぶべきです」とキャンベルは言う。 シューズによってまめができる、つま先がきつく感じる、かかとがきつく感じるという場合は、サイズやタイプが合っていない可能性がある。 一番長い指の先端とシューズの縁の間に1cmの隙間があり、幅がぴったりとフィットしており、きつすぎなければ正しいサイズだ、とピンカーは言う。 シューズが小さすぎる場合は返品しよう。 2つのサイズで迷う場合は、大きめを選ぶとよい。

適切なソックスを履く

新しいスニーカーの履き心地はおおむね問題ないのに、フィット感に若干違和感がある場合は、別のソックスを試してみよう。 さまざまな厚さのソックスを履いて、足とランニングシューズにしっくりくるかどうか試すことをおすすめします」と、フォーチュンはアドバイスする。 「私はレースシューズ用にフィット感がタイトな薄めのソックスを持っています。トレーニング用には、ゆるいフィット感の厚めのソックスを用意しています」

ソックスの厚さだけでなく、素材についても考慮することが大切だ。 ピンカーが一般的におすすめするのは、コットンとポリエステルの混紡素材のソックスか、ナイロン、レーヨン、Lycraなどの合成素材を使用したソックスだ。 コットンの特長はクッション性だ。一方、合成素材は足から湿気を逃がすので、水虫、足爪のカビ、足底のイボといった一般的な足病の予防に役立つという。

(関連記事:ランニングに最適なソックスの選び方

文:ダナ・レイ・スミス

公開日:2024年5月20日

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