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ランニングの前後とランニング中の栄養補給

By Nike Running

ランニングの前後とランニング中の栄養補給. Nike 日本

適切な栄養を十分に摂っておけば、ペースも距離もアップ。また、すばやいリカバリーも可能になる。

ランの効果を最大限まで高めたいなら、何をいつ食べればいいのか理解することが重要だ。ここでは、持久力の必要なアスリートが、適切な栄養を摂取するための方法について、エキスパートが解説。アドバイスを自分のものにして、トレーニングプランを成功させよう。

賢い食事法がランの上達につながる。単純すぎると思うかもしれないが、これは真実だ。

「トレーニングに効果的な食事を取るうえで最も重要なのは、ワークアウトに必要なエネルギーを体に蓄えること、そしてワークアウトから体を回復させるためのエネルギーを補充すること」と、プロアスリート、持久力を必要とするアスリートやチームに25年以上アドバイスを提供し続けてきた登録管理栄養士でスポーツ栄養学者のモニーク・ライアンは語る。つまり、考え方によっては、私たちはいつでも次のランに備えて栄養補給をしていることになる。

何をいつ食べるべきなのかは、走行距離やペースなど、さまざまな要素によって異なるが、ランナーに推奨される食事の内容は共通だ。

持久力を必要とするアスリートは、摂取カロリーの半分以上を炭水化物、4分の1をタンパク質、残りは脂質から得るべき、と説明するのは、登録栄養士でPrecision Nutritionのパフォーマンスニュートリションヘッドコーチを務めるライアン・マシエル。炭水化物は、さつまいものようなデンプン質の多い野菜や全粒穀類など、栄養価の高い食品を選ぶのがおすすめだ。タンパク質は、鶏肉、魚、ヨーグルト、卵、シード、豆、豆腐など、動物および植物由来の食品から摂取できる。また、良質の脂質は、アボカド、ナッツ、オリーブオイルなどに含まれる。

この栄養素の割合には、パフォーマンスを重視した理由がある。ランニング中は、炭水化物と脂質が燃焼されるとモニークは解説。「ランニングがよりハードで距離が増すほど、必要な炭水化物の量が増えていきます」炭水化物はグリコーゲンとして筋肉と肝臓に蓄えられ、体が最も簡単に利用できるエネルギー源のグルコースとして放出される。

この貯蔵されたグリコーゲンを使い果たすと、自分の目標のペースをキープしたり、目標の距離や時間を走ったりするのが難しくなってくるとモニークは語る。「エネルギー切れで動けなくなってしまうのです」ライアンによれば、エネルギー補給をせずに持久力エクササイズに取り組んだ場合、通常2時間程度で力が出なくなってしまうという。

ランニングの前後とランニング中の栄養補給. Nike 日本

また、脂質はエネルギー源であり、燃焼させることで燃料になるとモニークは付け加える。だが、脂質は主に脂肪組織と筋肉組織内に貯蔵されているため、燃料に転換するためには時間とエネルギーが必要になる。これが、長距離ランやレース中にグリコーゲンを使い果たし、脂質だけに頼ってはいけないもう1つの理由だ。

ランニングの後は、炭水化物と脂質の組み合わせに加え、第3の主要栄養素であるタンパク質を摂取することが重要である。「タンパク質は筋肉の修復と再構成に役立ち、炭水化物は使い切ってしまったグリコーゲンを補充できます」モニークは語る。つまり、この3つの栄養素を合わせて摂取することで、リカバリーのプロセスを促進できるのだ。

以下では、この栄養素の知識をワークアウトの前後と、ワークアウト中に活用する方法について紹介する。

ランニング前の食事法

ラン開始の3時間以内にバランスの良い食事を取れば、それ以上に何かを食べる必要はなくなる、とライアンは語る。

何が自分の胃に最も合っているか、さまざまな食事を試してみよう。ただし、脂質の多い食品や食物繊維が豊富な食品は胃腸に負担がかかるため、ランニングの前に食べるのは避けたい。

1時間以内に75分以上走るレースやランの予定があり、空腹を感じている場合は、消化の良い軽食を取ることをライアンは推奨する。「一般的に、1時間以内に走る場合は、タンパク質、炭水化物、少量の脂質を含んだシェイクやスムージーなど、飲める食品を勧めています」また、これらの重要な栄養素に加え、全粒穀物などの良質な複合糖質も摂取しておきたい。複合糖質は分解に時間がかかるため、ランニング中の「もうひと押し欲しい」と感じるタイミングで、エネルギーが血流に放出される。(シェイクの材料としては、オーツ麦、ピーナッツバター、ベリー類、豆乳または牛乳がおすすめだ。)何が自分の胃に最も合っているか、さまざまな食事を試してみよう。ただし、脂質の多い食品や、食物繊維が豊富な食品は胃腸に負担がかかるため、ランニングの前に食べるのは避けることにしよう。

ランニング中の食事法

90分未満のランの場合、一般的に走りながらエネルギーを補給する必要はない。

90分以上走る場合は、ランニング中に適宜エネルギーを補給しよう。理想は、その日の早い時間に良質の食事を取ることからスタート。こうすれば、グリコーゲンの貯蔵量が、最高レベルの状態で走り出せるとモニークは言う。「その後、ランナーは1時間ごとに炭水化物を30-60グラム摂取すること」これには、ジェル、チューズキャンディ、スポーツドリンク、プレッツェルなどの炭水化物たっぷりのスナックが適している。これにより、体が筋肉と肝臓に蓄えられたグリコーゲンを使えるようになるだけでなく、追加した炭水化物でエネルギー満タンの状態をキープできる。

このアドバイスは、持久力を必要とするランに備える場合や、毎週長距離ランを行う場合に特に役立つ。こうした長距離セッションを、ジェル、ドリンク、スナックなど、炭水化物が摂取できるさまざまな食品を試す場として活用しよう。何が効果的なのかは、ランナーによって異なる。

ランニングの前後とランニング中の栄養補給. Nike 日本

ランニング後の食事法

シューズを脱いだ瞬間に、シェイクを飲む必要はない。だが、筋肉を修復させるためのエネルギー補給をする場合は、タンパク質と炭水化物を含む軽食や食事をランニング後1時間以内に取ることを目標にしてほしいとモニークは語る。具体的な数値で言えば、体重1ポンド(約0.5kg)あたりタンパク質を10-25グラム、炭水化物を0.5グラム摂取することを勧めている。

もっとシンプルにすることもできる。「早朝に走った場合は、栄養満点の朝食を食べる。仕事の後に走った場合は、自宅で夕食を食べる」モニークは説明する。「ランのタイミングによっては、リカバリーのための食事が次の食事と重なることもあります。その際は、適切な栄養素を摂取してください」

カーボローディングについて知っておきたいこと

力強く走り続けるためには、炭水化物が重要だと理解できると、マラソンなどのエネルギーの消耗が激しいランの前に大量の炭水化物を摂取する意味がわかる。だが、ワークアウトの前に毎回パンを大量に食べる必要もなければ、5Kランに向けてカーボローディングをする必要もない。カーボローディングは、90分以上走るラン向けの栄養摂取法であり、適切な方法で行う必要があるとモニークは語る。

持久力を必要とするランの数日前から、食事に占める炭水化物の割合を70-75%に変えて、タンパク質と健康的な脂質も摂るようにする。(こうすれば、前日の夜に山盛りのスパゲッティを食べて、翌朝に腹が膨張したような気分で目覚めるなんてこともない。)ランの2-3日前からカーボローディングを始めれば、すでにグリコーゲンが最高レベルに蓄えられているため、前日は普通の食事を取ることができるとモニークは説明する。こうすれば、起きた時に空腹を感じ、ランニング前の食事を取ることができる。

長距離ランに備える場合は、このような食事方法をトレーニング中に練習しておこう。長距離ランの数日前から食事を意識し、何が自分に望ましいかを確認しておくのだ。こうしておけば、大事なレースの日にも、突然の事態に慌てることなくスタートラインに立てる。

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