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科学的アプローチで腰やハムストリングをほぐす

このアドバイスをチェックして、フォームローラーで3分間のマッサージをスタート。

科学的アプローチから腰やハムストリングをほぐす

フォームローリングは、とても気持ちがいい。その理由を簡潔に説明してくれるのは、ジョン・ポルカーリ博士。ウィスコンシン大学ラ・クロス校の臨床運動生理学プログラム責任者である。「高密度の筒に体重をかけることで、筋膜(全身に張り巡らされた結合組織)を局所的にほぐし、その下層にある筋肉の柔軟性と可動性を高めることができるからです」

リカバリー器具の効果を測定することは困難とされてきた。最大限の効果が得られるというフォームローラーの使用法を正確に示す科学的な証明はあまり示されていない。フォームローラーのサイズや密度がさまざまであることが、証拠の収集を困難にする理由の一つだ。しかし、ポルカーリ博士が主導した最近の研究により、ある程度の効果が確実にあることがわかった。これは特に、腰痛やハムストリング(臀部から膝までの大腿部の後部にある筋肉)の凝りに悩んでいる人に当てはまる。どちらも、座りすぎやジムで下半身を鍛えすぎていることが原因で生じる症状だ。

調査は6週間かけて行われ、20人の男女のボランティアが凸凹状の14x33cmのフォームローラーを週3回15分間使用した。腰、臀部、大腿四頭筋、ITバンド、ハムストリング、ふくらはぎのそれぞれに20秒間ローラーを当てる一連の動作を3回行い、各部位に計60秒間ローラーを当てた。

6週間後、被験者はフォームローリングを始める前より長座体前屈(ジムのクラスで行うおなじみのストレッチ)の記録が5cm伸びた。「腰とハムストリングの柔軟性が大幅に向上したのです」とポルカーリ博士は言う。

ハムストリングは、臀部を伸ばし、膝を曲げる際に動くほか、体幹と骨盤を安定させる働きがある。こわばりがある場合、ハムストリングは収縮して短くなっており、違和感や痛みが連鎖的に生じる。「こわばったハムストリングは、骨盤を後ろ側に引き下ろし、腰の筋肉に余計な負荷をかけるので、腰痛を引き起こすのです」とポルカーリ博士は解説。そのように腰が凝っている状態でランニングやスクワットをしたり、スーパーでの買い物袋を持ち上げたりしたい人はいないだろう。

またこの調査では、フォームローリングによって運動能力に悪影響が生じるかどうかも検討され、垂直飛びの試験が行われたが、悪影響は見出されなかった。

それどころか、フォームローリングを行ったボランティアたちは、調査後体の柔軟性が高まり、高く跳べるようになった気がすると述べた。「ポイントは、フォームローリングを気に入り、楽しんだ人がいたということです」とポルカーリ博士は言う。「明確な効果があるかどうかがわからなくても、フォームローリングは効果的だと感じていたのです」

つまり、フォームローリングに関して言えば、プラシーボ効果があるということだ。フォームローリングによってワークアウトやリカバリーに悪影響が生じることはないことが科学的に判明したのだから、「するに越したことはない」と彼は述べている。

たった3分で体をほぐす

必要なものは大きなフォームローラーだけ。凸凹状のものがあれば良いが、滑らかなものしかなければそれでもOK。

腰ロール

床に座って両脚を曲げ、体に対して垂直になるようにフォームローラーを背後に置く。左臀部を上げ、背中の中央右側をローラーに乗せる。右前腕部を床につけたまま、上半身を右にやや回転させる。両脚を伸ばし、背中の中央から臀部にかけてローラーを当てる。膝を曲げローラーを当てたまま元の位置に戻る。これを20秒間ゆっくりと続ける。反対側も同様に。

ハムストリングロール

床に座って両脚を伸ばし、フォームローラーを左ハムストリングの下に置く。両手を背後の床に押しつけ、体を持ち上げながら、膝裏上部から臀部下部の間を、ローラーで20秒間行ったり来たりする。反対側にも同じことを行う。

これらのエクササイズをそれぞれ3回、計3分間行おう。トレーニングの前に週3回以上行うのが目標だ。

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