ワークアウトの代わりにもなる楽しい秋のアクティビティ5選
スポーツ&アクティビティ
認定パーソナルトレーナーが、秋にぴったりの運動にもなる楽しいアクティビティを紹介。
気温が下がるにつれ、暖かい家の中に閉じこもって過ごしたくなる日は増えてくる。 心身に休息は必要だが、運動を続けることもまた同じくらい重要だ。 寒い季節は、屋外で体を動かす機会が少なくなりがちだ。それでも楽しく汗をかける秋のアクティビティはたくさんある。ここで紹介するのは、ワークアウトとは思えないほど楽しいアクティビティばかりだ。
米国人のための身体活動ガイドラインによると、成人は1週間に中強度の有酸素運動(早歩き、ヨガ、庭仕事など)を150分以上実践するか、高強度運動(ランニング、縄跳び、水泳、サイクリングなど)を75分以上実践する(両方も可)のが理想的だ。 子どもや青少年も、中~高強度の運動を毎日60分以上実践するのが望ましい。 定期的に運動することは、糖尿病、心臓病、ガンなどのリスクを下げることにも繋がる。
秋も楽しく屋外で体を動かしたい人のために、気持ちよく汗をかける6つのアクティビティを認定パーソナルトレーナーがご紹介しよう。 現在の健康レベルや病歴などの要因で負荷は異なってくるが、ここで紹介するアクティビティはおおむね中強度の運動である。 ほとんどのアクティビティにウォーキングが含まれ、中には大きなカボチャやリンゴなどの重い物を運ぶ場合もあるからだ。
一部のアクティビティにはランニングやジャンプが含まれるため、高強度に分類されるものもある。 自分にとって適切な強度なのか心配な場合は、必ず医師または医療専門家に相談しよう。
楽しく体を動かす秋のアクティビティ5選
1.リンゴ狩りやブドウ狩り
果樹園のイベントでリンゴ狩りやぶどう狩りをすれば、有酸素運動と無酸素運動が同時にできる。
NASM(全米スポーツ医学協会)認定パーソナルトレーナーのジョシュ・セジウィックは、「リンゴをたくさん持って果樹園を行き来するのは、屋外の散歩を楽しみながら筋力とバランス感覚を鍛えるのにとても良い方法です」と語っている。
NASM認定パーソナルトレーナーでもあるケイト・マイヤー(米国ウェートリフティングレベル1コーチ)は、リンゴやブドウをワゴンではなくバスケットで運ぶように推奨している。目的は筋力トレーニングだ。 (ただしバスケットで運ぶのが難しい場合は、ワゴンを使って負荷を軽くしてもいい。)
「畑を歩き回ってもジョギングほど心拍数は上がりません。それでも体をアクティブに保てるし、前日に強度の高いワークアウトをやった人なら格好のリカバリーになります」とセジウィックは語っている。
2.ハイキングに出かける
色鮮やかな紅葉を楽しめる季節には、楽しいハイキングに出かけよう。 ハイキングは、健康上のメリットがたくさん得られるアクティビティだ。 たとえば持久力の強化、バランス感覚の改善、体幹の強化、循環器病のリスク軽減、さらにはストレスの低減と全体的なメンタルヘルスの改善にまで役立つ。
「適切なペースを保てれば、ハイキングは最高の有酸素運動になります。ハイキングの日は、トレッドミルでのトレーニングを割愛しても構いません」とマイヤーは言う。
学術誌『Harvard Health(ハーバード・ヘルス)』によると、心拍数を上げてワークアウトをするのに適した歩行ペースは時速およそ4~7kmだ。
3.テーマパークに行く
ハイキングと同様に、テーマパークなどを訪れるのも良い有酸素運動になる。歩いたり体を動かしたりすることで、心拍数を上げられるからだ。 運動で心拍数を上げると、コレステロール値が下がり、カロリーの燃焼が増える。特定の慢性病のリスクも抑えられる。
遊園地などにも同じ効果があり、自然なアドレナリン放出効果も付け加えられる。 アドレナリンは、ストレスを感じると放出されるホルモンだ。覚醒作用があり、体にエネルギーを供給する。
「遊園地のお化け屋敷を急いで駆け抜けるときの興奮は、エクササイズの自覚なしでテーマパークの散歩と同じ効果を体にもたらします」とセジウィックは言う。
だがアトラクションで恐怖を覚えたりすることがストレス状態を生じさせ、「ブロークンハート症候群」とも呼ばれるストレス心筋症を引き起こして正常な鼓動のリズムを阻害する恐れもある。 心臓に問題を抱えている人は注意が必要だ。
4.タッチフットボールをする
「スポーツの秋は、フラッグフットボールやタッチフットボールがおすすめ。家族や友達と体を動かすのに最高の季節です。 走ったり、ボールを投げたり、ジャンプしたりすれば、誰でもへとへとに疲れるはず」とマイヤーは言う。
タッチフットボールにはランニングとジャンプが含まれるため、高強度の運動に分類される。 学術誌『Harvard Health(ハーバード・ヘルス)』によると、ラグビーやバスケットボールなどのスポーツはすべて高強度の運動に分類される。激しい運動が苦手な人は、代わりにタッチフットボールなどのスポーツを楽しむといいだろう。
5.秋ならではのお祭りレースに参加する
フットボールに興味がない人は、家族や友達と一緒にお祭り気分満載の5キロレースに参加しよう。
「秋はランニングを始めるのにぴったりの季節。地域のレースで5キロ完走を目標にすれば、格好のモチベーションになるでしょう」とメイヤーは言う。 「ランニングは優れた有酸素運動で、心臓の健康改善や減量をはじめとする様々な効果をもたらしてくれます。 ただし、けがを防ぐために、最初はゆっくりとしたペースから始めましょう」。
(関連記事:エキスパートが教える、けがをせずにランニングの距離を伸ばす方法)
まとめ
リンゴ狩りに行ったり、テーマパークで駆け回ったり、クリエイティブなアクティビティで体を動かせば健康維持に役立つ。 体をアクティブに保つことは、骨や筋肉の強化、脳の健康状態の改善、体重のコントロール、さまざまな慢性病のリスク低減に効果がある。さらには健康寿命を延ばすことにも繋がるのだ。
文:キアステン・ヒックマン