COACHING

ランナーにおすすめ。ヘルシーな食生活のための8つのヒント

By Nike Running

ランナーの健康な食事に役立つ8つのヒント
ランナーの健康な食事に役立つ8つのヒント

シンプルなガイドラインでランに備えよう。

食生活を改善するのに、大きな変更や厳格なルールは必要ない。小さなステップを積み重ねることで、トレーニングの目標達成に効果的な食生活に変えていくことができる。

結論から言うと、ランナーのパフォーマンスを向上させる完璧な食事というものはない。初心者ランナーでも、一流ランナーでも、誰かに有効な方法があなたにも効くとは限らない。

そんなアドバイスじゃ役に立たないと、不満に思うかもしれない。しかし、これが本当に意味するところは、自分のスポーツに合わせて食事を改善しようと考えたときに、厳格なルールに従う必要はないということだ。その代わり、下に紹介するシンプルな改善方法を参考にして、自分に合った食事をおいしく取ろう。

01. 何を食べるかについて考えすぎない

ランニングのための食事をあまり複雑に考えないようにしよう。より長い距離を、より速く走るために、高脂肪、低炭水化物の食事や低脂肪、高炭水化物の食事をする必要はない。三大栄養素にこだわる必要もなければ、糖分をあきらめる必要もない。毎回の食事のバランスを考えるだけで、賢くエネルギーを補給できる。

「鶏肉や魚などのタンパク質を手のひら1つから2つ分、ベジタリアンなら豆や豆腐。できるだけ色々な色の野菜を握りこぶし1つか2つ分。フルーツや全粒粉などの炭水化物を1つかみか2つかみ分。それから、アボカド、ナッツ、オリーブオイルなどの良質な脂肪分を親指1本から2本分」とアドバイスするのは、Precision Nutritionで管理栄養士としてパフォーマンスニュートリション部門のヘッドコーチを務めるライアン・マシエル氏。この組み合わせに従った食事をとれば、最高のパフォーマンスを発揮し、リカバリーに必要な栄養素を、体に取り込むことができるとのこと。

賢くエネルギーを補給するには、毎回の食事のバランスを考えるだけで良い。

できるだけ加工食品よりも、自然食品を選ぶとさらに良い、とマシエル氏。つまり、オレンジジュースよりオレンジ、精白されたパンや米より全粒穀物を選ぶということだ。一般的に、自然食品の方が栄養価が高く、満腹感が得られる。

02. 良質な炭水化物、タンパク質、脂肪を重視する

これらの三大栄養素が、すべてのランナーのパフォーマンスやリカバリーに必要な理由とは?

炭水化物、つまりグリコーゲンとして体内に貯蔵されるグルコースはランナーに不可欠。最も簡単に入手できるエネルギー源だからだ。体はタンパク質や脂肪もエネルギーとして利用できるが、炭水化物ほど簡単ではなく、エネルギーになるまでに時間がかかる。十分なグリコーゲンが貯蔵されていない状態でハードなワークアウトをすると、体は筋肉を分解して使い始める。それは避けたい事態だろう。栄養価の高い炭水化物には、サツマイモを始めとするでんぷん質の野菜、全粒穀物、フルーツなどがある。

筋肉を構成するタンパク質も重要な要素。「定期的にランニングやエクササイズを行っているなら、毎日、体重1ポンド(0.45キロ)あたり1グラムのタンパク質を摂取するのが理想的です」と言うのは、Precision Nutritionの共同設立者でNike Performance Councilのメンバーでもあるジョン・ベラルディ博士。タンパク質は、動物由来なら鶏肉、七面鳥、魚、牛乳、ヨーグルト、カッテージチーズ、卵、牛肉の赤身、豚肉などから、植物由来ならナッツ、種子、レンズ豆、豆、豆腐、枝豆、テンペ、ニュートリショナルイーストなどから摂取できる。

すべてのランナーは、パフォーマンスとリカバリーのために、これらの三大栄養素を食事に取り入れる必要がある。

ランナーの健康な食事に役立つ8つのヒント
ランナーの健康な食事に役立つ8つのヒント

脂肪は悪者にされることが多いが、アスリート、それも特にランナーには重要な栄養素だ。「良質の脂肪は消化に時間がかかるため、グルコースとインシュリンの血中濃度を維持するのに役立ちます」とマシエル氏は説明する。つまり、長距離のランでも、エネルギーが枯渇しにくくなり、ワークアウトの始めから終わりまでエネルギーが安定して供給される。「さらに、脂肪には炎症や筋肉の痛みを抑える効果もあります」つまり、リカバリーにかかる時間が短縮され、次回のランに合わせて体調を回復させられるのだ。良質な脂肪は、アボカド、ナッツ、オリーブオイルの他、サーモンやイワシなどの脂肪分の多い魚に含まれている。

03. カロリーではなく、体に注意を向ける

ほとんどのランナーは、十分なエネルギーを補給するためにカロリーを計算する必要はない。実際、十分食べているのか、食べすぎているのかは、単純なことでわかる。「ランニングによって体重が増減しなければ、十分なカロリーを摂取していることになります」とマシエル氏は言う。「意図に反して体重が減っていたり、増えていたりする場合は、食べる量を増やすか減らすかしてみましょう」

体の声に耳を傾け、そのサインを参考にして食事のバランスを考えよう。

マシエル氏曰く、パッケージの成分表や体重計の数字より重要なのは、自分の体がどのように感じ、どのようにパフォーマンスを発揮しているかということ。食べ過ぎると体が重く感じられ、きちんと食べていないと、ワークアウト中にエネルギーが足りなくだろう。体の声に耳を傾け、そのサインを参考にして、食事のバランスを考えよう。

04. サプリメントより健康的な食品を優先する

プロテインパウダー、フィッシュオイル、アミノ酸、コラーゲンなどの流行りのサプリメントは、いとも簡単に栄養を摂取できるかのように宣伝されている。ランナーに有用なものもあるが、もっと簡単に体に栄養を補給する方法がある。マシエル氏曰く、「バランスの良い食事をして、十分なカロリーを取っていれば、サプリメントを飲まなくても、必要な栄養をすべて摂取することができるはずです」例外として、ビーガンの人は、動物由来の製品に多く含まれるビタミンB12やビタミンDといった特定の栄養素を、サプリメントで補うことも考慮すべきだと指摘している。

「バランスの良い食事をして十分なカロリーを取っていれば、サプリメントを飲まなくても必要な栄養素をすべて摂取できるはずです」

ライアン・マシエル、Precision Nutrition、パフォーマンスニュートリション部門ヘッドコーチ

栄養補助食品の安全性と有効性は、FDAの規制対象外だということを覚えておく必要がある。また、摂取することによって、望ましくない副作用が発現することもある。特に他の薬を服用している場合は、サプリメントを摂取する前に、医師に相談することをおすすめする。

ランナーの健康な食事に役立つ8つのヒント
ランナーの健康な食事に役立つ8つのヒント

05. 水分補給をおろそかにしない

健康のためには、十分な水分補給が推奨されているが、軽視されることが多い。結局のところ、人は喉が渇けば水やドリンクを飲むからだ。しかし、ランナーにとっての水分補給はそう単純ではない。

「最高のパフォーマンスを発揮するために、常に十分に水分補給された状態を目指そう」

ブライアン・サン=ピエール、Precision Nutrition、栄養部門ディレクター

汗をかくと、体が正常に機能するために、必要な電解質や水分が急激に失われる。それを補給しないと重大な結果を引き起こしかねない、と言うのはPrecision Nutritionで栄養部門のディレクターを務める管理栄養士のブライアン・サン=ピエール氏。「スポーツの種目に関係なく、運動中に負傷する大きな理由には脱水と疲労があります。水分を補給し続けることで、怪我のリスクを大幅に減らすことができるのです」

エネルギッシュに力強く走れる状態を維持するには、ワークアウトの最中と前後に、体内の水分量を高く保つ必要がある。「体は脱水状態に適応できません」とサン=ピエール氏。「パフォーマンスを最大限に引き出すには、常に水分補給することが重要です」

確かな経験則として、特に屋外でエクササイズをする日は、約240mlのコップで1日に12-16杯の水分を摂取すると良いとマシエル氏は言う(水分が多く含まれるフルーツや野菜をたっぷり取ることも水分摂取に役立つ、とサン=ピエール氏)。

長距離のランニングやレースの予定があるなら、それまでの1週間はしっかりと水分を補給して、体内の水分量を高く保つようにしよう。レース前日や当日にどれだけ水を飲んでも、それまでのトレーニングに脱水状態が与えた悪影響を和らげることはできない、マシエル氏はそう指摘する。

ランニング中は水のボトルを携行し、15-20分おきに少しずつ飲むようにすると良いとのこと。90分以上走るつもりなら、スポーツドリンクを持っていくのがいいだろう。スポーツドリンクには、汗をかくことで失われるナトリウムやカリウムなどの電解質が含まれているからだ。レースでは、エイドステーションを通るたびに、ほんの少量でも飲み物を手にとって、水分補給を怠らないようにしよう。

ランナーの健康な食事に役立つ8つのヒント
ランナーの健康な食事に役立つ8つのヒント

最後に、ランニングやレースの後にも水分補給を忘れないようにしよう。失った水分を確実に補給するには、ランニングの前と後に体重を量るといい、とサン=ピエール氏。次のワークアウトのためには、ほぼその体重差に相当する水分を、補給する必要がある。

06. ランニングのたびにエネルギーを摂取(補給)する

エネルギー不足、胃の不調、疲労などランニングの最悪なシナリオは、適切な食事によって防げることがよくある。これは特にランニング前に食事をする場合に当てはまる。

ベラルディ博士曰く、「ほとんどのトレーニングセッションの場合、ワークアウト前の栄養補給は簡単です。エクササイズの数時間前に通常の食事を取るか、ワークアウトを始める30分以上前に軽い食事をとれば良いのです」これらを試してみて、自分に最適な方法を見つけよう。

空腹の状態でランニングを始めると、血液内の糖分が低下する低血糖状態に陥ることがある、とマシエル氏は警告する。その症状は、心拍数の上昇、疲労、ふらつき、視界のぼやけから意識喪失まで多岐にわたる(科学的に簡単に説明しよう。糖分またはグルコースは、炭水化物から作られる。グルコースは、グリコーゲンとして筋肉や肝臓に蓄えられ、エクササイズをするとそれらがエネルギーとして使われる。ランニングの前に食べた食物は、限られたグリコーゲンの蓄えが消費される前に、すぐに使えるエネルギー源として使われる)。

「自分に一番合う方法を見つけましょう」

ライアン・マシエル、Precision Nutrition、パフォーマンスニュートリション部門ヘッドコーチ

ランニングの後に、エネルギーを補給する方法も重要だ。「ランニングが終わってから2時間以内に何も食べないと、リカバリーが遅れ、翌日のパフォーマンスに悪影響が出る場合があります」と言うのはベラルディ博士。ランニングを終えてから1時間程度のうちにちゃんとした食事を取る気分にならない場合は、スムージーや炭水化物、タンパク質、脂肪を含むスナックでも、ワークアウト後の補給には十分だとマシエル氏は言う。

トレーニング前後の食事の量は、スケジュールにより異なることも多い。1日3回、しっかりした食事をとることを好む人もいれば、1日6回、軽い食事を取りたいという人もいる。マシエル氏曰く、「どちらの方が良いということではなく、自分に合った量や回数を見つけてください」

ランナーの健康な食事に役立つ8つのヒント
ランナーの健康な食事に役立つ8つのヒント

07. 長距離ランのための食事

耐久力とスタミナはトレーニングで養えるが、食事も重要な役割を果たす。

長時間にわたる安定したランニング中は、体に貯蔵されたエネルギー、つまりグリコーゲンを消費すると同時に、ランニングの前や最中に摂取したエネルギーも消費している、とマシエルは言う。体に貯蔵できるグリコーゲンの量は限られているが、約2時間のエクササイズには十分な量である。これが、少なくなったり使い尽くされると、ランニングのペースを保てなくなる(「ハンガーノック(バテる)」状態)。

長距離ランニングを始める前に、グリコーゲンをフルにし、栄養を満タンにするべき理由はそこにある。「ゼリー、グミ、ドリンクなど、予備のエネルギー源は、バテないように筋肉のグリコーゲンをできるだけ温存するのに役立ちます。それによって、最高レベルのパフォーマンスで走り続けることができるのです」とマシエル氏は言う。「ランニングを始めてすぐに筋肉のグリコーゲンが尽きてしまい、頼みの綱は予備の栄養源だけ、という状態になるのは避けたいですね」

08. レース当日の食事を考える

ランナーの間には「本番はいつもと同じ日」という昔からの格言があるが、これは特に食事に当てはまる。レース中の体に何が最適かを知る唯一の方法は、トレーニングで食べ物、ドリンク、ゼリー、グミなどを試してみることだ。

レースの日には、トレーニング中にうまくいったのと同じ方法で栄養補給をするべき、とマシエル氏。トレーニング期間中に、レース当日のスケジュールと同じスケジュールを何度か試してみると、自分にとって何がベストなのかがわかるようになる。長距離ランは、レースと同じぐらいの時間がかかるので、これを試すのには最適だろう。

何から始めたら良いのかわからない場合、レースの2-3時間前にバランスの良い食事をとることをマシエル氏はすすめている(炭水化物を半分以上、タンパク質を4分の1、残りは脂肪分)。朝、あまり早く起きたくない場合は、ランニングを開始する1時間前に、この食事を少量にして食べよう(シェイクのように液状なら、消化しやすいのでさらに良い)。

関連するストーリー

ランニングの前後とランニング中の栄養補給. Nike 日本

COACHING

ランニングの前後とランニング中の栄養補給

パフォーマンスを向上させるジャガイモの効果

Coaching

アスリートの新しい栄養源になる食材はジャガイモ?

リカバリーを促進するスイカのスムージー

COACHING

リカバリーを促進するスイカのスムージー

最適なランニングコースを作成しよう. Nike 日本

COACHING

最適なランニングコースを作成しよう

ランナーが最大酸素摂取量(VO2 Max)を重視すべき理由

COACHING

最大酸素摂取量(VO2 Max)を重視すべき理由