ナイキ メトコン 10がファンクショナルフィットネスに軽量さによる俊敏性と安定性の両方をもたらす
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パフォーマンスの多様性を優先した新しいデザイン。アスリートのフィードバックがどのようにシューズを生まれ変わらせたのか、そのストーリーを紹介する。
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ファンクショナルフィットネスのトレーニングは目的も方法も人それぞれ。だからこそアスリートはトレーニングシューズに高い汎用性を求める。ヘビーリフティングをサポートするのに十分な安定性やグリップ力があると同時に、短距離のラン(ダッシュやシャトルランなど)や瞬発的なプライオメトリック運動でも快適に使用できる軽さと柔軟性を備えていなければならない。
パフォーマンスの汎用性をどこまでも追求すること。この想いが、Nikeにしか作れないメトコンシューズのデザインを生み出した。そして、アスリートからのフィードバックをもとに改良が加えられ、最新のデザインであるメトコン 10が誕生したのだ。
NIkeの製品デザインチームは、プロアスリートや大学生、そして日常的にランニングに取り組むランナーのニーズを満たすために、このアイコニックなシューズをどのようにアップデートしたのか。そのストーリーを見てみよう。
完璧なジムシューズを求めて
一般的にフォーム状の柔らかいソールで作られるランニングシューズは、通常軽量な設計だが、デッドリフトやハングクリーンなどのヘビーリフティングに必要な安定性が欠けていることが多い。一方、ウェイトリフティングシューズは、足の動きを制限することを目的としているために重くかさばり、ランやダイナミックな動き動きをするには快適とは言えない。ファンクショナルワークアウトはその両方の要素が融合したもの。アスリートたちは、ワークアウトの中の特定の動きをサポートするシューズを選ぶことを強いられる。しかし裏を返せば、そのシューズは他の動きはサポートしてくれないということだ。しかし、その妥協は本当に必要なのだろうか?Nikeはこの疑問への答えを求めて2015年にメトコンシューズの開発に乗り出し、それ以来バージョンを改めながら何度も調整を続けてきた。そして、現時点での最高傑作がメトコン 10だ。
アスリートのフィードバック
Nikeのシニアプロダクトマネージャー、エリン・グリーソンは、デザインチームがアスリートからのフィードバックを念入りに確認し、クロスフィットプログラムとメタボリックコンディショニングプログラムのさまざまな要素を慎重に検討することで、メトコン 10の機能性を歴代モデルよりも高める方法を模索した、と語っている。
「私たちは、トレーニングを行うNikeのアスリートとそのニーズに徹底的に焦点を当て、彼らの問題を解決するイノベーションを提供してきました」とグリーソンは話す。「この製品について私が最も誇りに思っているのは、私たちが本当にアスリートの声に耳を傾けたことだと思います」
アスリートたちの声から、グリーソンをはじめデザインチームのメンバーたちは、安定性を犠牲にすることなく、シューズの重量と動きやすさを改善する必要があることを知っていた。「ファンクショナルフィットネスの分野では、ヘビーリフティングがプログラムの大半を占めます。しかし、バーベルクリーンやスナッチの後にそのまま短距離のランに移行することがあることも知っています」と、グリーソンは言う。「重いデッドリフトを行う場合、適切なメカニズムでその動きを効率的に行うことができるようなシューズが必要ですが、リフトをサポートするシューズは、走るには重すぎて不快なシューズである可能性が高いのです。そこで、メトコン 10を設計する際には、重い負荷に耐えながらも、ランの際に少しでも走りやすくする方法を検討しました」
安定感と快適さ
グリーソン率いるデザインチームが最初に取り組んだのは、前足部、つまり母指球からつま先までの部分を広げることだった。 この微調整により、つま先を広げて床を踏みしめるスペースが確保され、ヘビーリフティング中のアスリートたちに安定性とパワーを提供できた、とグリーソンは語る。
さらに、Hyperliftプレートを可能な限り小さくし、かかとに硬めのフォームを追加することでより安定性を実現。こうしたデザインのアップデートによりシューズの重量と硬さが緩和され、安定性を損なうことなく敏捷性を向上させることに成功している。
また、新たにフレックスグルーブを追加することで、足をより自由に動かせるようにデザインを改良。これらの新たな要素のおかげで、有酸素運動時の快適性が向上したとグリーソンは指摘している。
メトコン 10は、柔軟性、軽量性、安定性に加え、シャトルランやロープクライミング、ボックスジャンプや二重跳びまで、幅広い動きをサポートできる機能を備えている。機能の一部を紹介しよう。
- よりスマートなグリップ:アスリートの声から、トレーニングの一部としてロープククライミングを行う機会は少ないことがわかっている。そのため、ラバーラップ機能を見直し、機能性は維持しながらも、必要な量のみを残してラバーを削減している。
- しっかりとしたフィット感:メトコン 10は、新しいレースロックシステム採用し、高強度のトレーニング中でもシューレースをしっかりと固定し、トレーニングの邪魔をさせない。この機能が生まれた背景について、グリーソンは「ボックスジャンプや二重跳びのような動きをしていると、シューレースが上下に揺れることが多く、アスリートからはそれが不快だと聞いています」と話している。
- ReactXフォームミッドソール:ReactXフォームを採用したメトコン 10は、ReactXフォームを使用していなかった歴代のシューズと比較して、より高いエネルギーリターン(着地時にシューズがどれだけ跳ね返るか)を提供する。また、二重跳びやスプリントのような動きのクッション性と敏捷性も向上させる。
シューズの機能に加えた変更点について、グリーソンは「アスリートの声を直接聞き、その声をすべての取り組みの中心に据えたいと考えました」と話す。
アスリートからのフィードバックと長年のイノベーション。その努力がついに実を結び、メトコン 10は2025年8月4日に世界に向けて発売される予定だ。Nikeメトコンシリーズ史上最高の汎用性を叶えたメトコン 10で最高の自分を目指し、1回ずつ着実にワークアウトを重ねていこう。