新たなる勝者たち

ミーガンとスー
最終更新日:2021年7月8日
新たな勝者たち:メガン・ラピノーとスー・バード
新たな勝者たち:メガン・ラピノーとスー・バード

スー・バードとミーガン・ラピノーは、それぞれのスポーツで偉大さを体現し、長年にわたって活躍している。しかし2人との遺産とも言えるプロジェクトは、キャリアの枠を大きく超えて広がっている。

「新たなる勝者たち」が誕生していく過程を見て、次世代はインスピレーションを受ける。今回の特別対談では、スーとミーガンが、スポーツによって自分がちがどう変わったかについて語り合った。

スー:どこから始めようか?

ミーガン:私がいつも言っているのは、女性アスリート、特に一流の女性アスリートは、本当に珍しい環境の中で育つということ。私のような代表チームでの経験や、スーがWNBAやアメリカのバスケットボール界で経験したことを除けば、エリート女性たちの周りに、同じ職業のエリート女性がいることはほとんどない。たいていは、1人いるうちの1人、または2人いるうちの1人が自分。私なんかは例外なくそうだった。

スー:私の場合は、周りにエリートがいたこともあったよ。そういう人たちは私と同じくらい競争心が強かったり、私以上に挑戦的で野心的だったりした。今の自分が形成されたのはそういう環境のおかげ。自分がどんな人間か、どんなことに関心があるか、自分の価値や変化への対応の仕方などあらゆることを、スポーツが教えてくれた。スポーツを通して生き方を学んだ。

ミーガン:それは、世界の中でどうやって共存するか、意見の衝突や違いにどう対処していくかということでもあるよね。安全な場所に一緒にいるだけでなく、同じ経験をしている別の人たちがいるから、「こんなふうに感じるのはおかしいことではないんだ」と思えるようになる。競技人口や資金が不足していることなど、女性のスポーツを取り巻くあらゆる問題が、他の人たちの周りにもあるから、「同意見だよ、この状況ならそうだよね」ってことが言える。

スー:つまり、体験を共有してるってことだよね。

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「コミュニティと帰属意識をもたらしてくれるのがスポーツ。それがわかると、今度は周りに恩返しがしたくなります。自分を取り巻く人々が自分を支え、同じことを感じていることが実感できるから」

— ミーガン・ラピノー

ミーガン:コミュニティと帰属意識をもたらしてくれるのがスポーツ。それがわかれば、今度は周りに恩返しがしたくなります。自分を取り巻く人々が自分を支え、同じことを感じていることが実感できるから。個人の視点と私たちの経験を持ち寄ることで、私たちのために作られていない世界、私たちに合わない世界に立ち返ってから、改めてふさわしいと思える空間に入っていくことができるんです。そこでは、白人でも、黒人でも、ストレート、ゲイ、トランスなど誰もが受け入れられます。競争心がものすごく強い人、競争心はあるけど表に出せない人、外交的だけどそれほど競争心は強くない人なども。世界にはどんな人であっても存在できることを示す事例がたくさんあって、そこは本当に開放されているんです。

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スー:スポーツは自分の違う側面を見せてくれます。良い意味で自分の伸びしろが少し広がるんです。人は自分の限界に挑戦するときに、自分の存在や可能性を見つけられます。当然、スポーツの世界ではそこが正念場。ピンチに陥ったとき、人は物事がよく見えるようになるから。でも多くの人はそういう経験を避けて、安全地帯に留まろうとします。「コンフォートゾーンを抜け出そう」と言いますが、スポーツは一言で言えばこれなんです。

スーとミーガンはさらに、スポーツを通して自分たちの声とプラットフォームも手に入れた。女性スポーツ界の競技人口を増やすこと、透明性の確保や投資拡大を目指している。

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ミーガン:選択肢は、自分のために立ち上がって、自分やチームメイト、そしてスポーツ界全体、さらに次世代のために戦うか、何もしないかのどちらか。戦わなければ良くなることはありません。このことを漠然と理解し出したのはかなり若い頃、23歳か24歳の頃だったと思います。

新たな勝者たち:メガン・ラピノーとスー・バード

「私が自分の声を見つけたのは、少し遅めです。いろんなことを言われ、いろんな期待を持たれ、本当に過小評価されていました。私は、そういうものをたくさん自分の中に取り込んでいたと思います。望んだわけじゃなく、そうなってしまったのですけど」

— スー・バード

有名なパワーカップルになって数年、彼女たちはすでに、ありのままの自分でいることから生まれる成果を手にし始めている。

スー:正直かつ身勝手に言わせてもらえば、私たちは今健全な状態。正直に生きることは、人としてとても健康的なことだと思っています。このように生きるのは、言うほど簡単ではない部分もあるので、そういう意味でちょっと身勝手だなと。でも、こうすることで得られる副産物みたいなものもあるんです。それはロールモデルとして尊敬されることだけではなく、「あ、これをやった人がいるんだ」と思ってもらえること。私たちがやっていることは怖いことでもなんでもありません。人は人生の多くのことに対して、よく知らないからという理由で恐れを抱きがち。またはあまり見ない、やってる人が多くないという理由で。でも前例はたくさんあるんです。2人の人間がただ生きているだけで、自分に正直に生きるための自信を、多くの人に与えられたんです。

ディレクター:エイミー・ホフマン、@aimeekhoffman

ディレクター:バジル・フォーシェ、@basilfauchier

フォトグラファー:ソフィア・ウィルソン、@phiawilson

フォトグラファー:イヴィー・レーン、@evie__lane

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      「先人たちへの敬意は忘れません。彼らは今につながる道を切り開いてくれたけど、その恩恵を受けられなかった。だから道を開拓し続けることは、私たちに課せられた責任だと思っています」

      — ミーガン・ラピノー

      新たな勝者たち:メガン・ラピノーとスー・バード

      ミーガン:私たちは本当に幸せで楽しい日々を送っていて、この様子を人々に、特に若い人たちに見てもらいたいと思っています。私たちのところにやってくる人々の数を考えると嬉しくなります。同性愛の子どもたち、同性愛の子を持つ親や年配の人たちです。先人たちへの敬意は忘れません。彼らは今につながる道を切り開いてくれたけど、その恩恵を受けられなかった。だから道を開拓し続けることは、私たちに課せられた責任だと思っています。スーのチームメイトで、カミングアウトせず、ただオープンにした人がいたんですよ。スーとインスタグラムを見ていたら、そのチームメイトがガールフレンドとのツーショットを投稿して、これってカミングアウト?って一瞬思ったんだけどそうじゃないんですよね。カミングアウトする必要なんてない。ありのまま見せればいいんだと思ってハッとしました。

      スー:印象的な出来事だったね!

      ミーガン:私たちは本当に幸せで楽しい日々を送っていて、この様子を人々に、特に若い人たちに見てもらいたいと思っています。私たちのところにやってくる人々の数を考えると嬉しくなります。同性愛の子どもたち、同性愛の子を持つ親や年配の人たちです。先人たちへの敬意は忘れません。彼らは今につながる道を切り開いてくれたけど、その恩恵を受けられなかった。だから道を開拓し続けることは、私たちに課せられた責任だと思っています。スーのチームメイトで、カミングアウトせず、ただオープンにした人がいたんですよ。スーとインスタグラムを見ていたら、そのチームメイトがガールフレンドとのツーショットを投稿して、これってカミングアウト?って一瞬思ったんだけどそうじゃないんですよね。カミングアウトする必要なんてない。ありのまま見せればいいんだと思ってハッとしました。

      スー:印象的な出来事だったね!

      新たな勝者たち:メガン・ラピノーとスー・バード
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      公開日:2021年7月8日