正しいフォーム:適切なバイセップカール

ムーブメント
最終更新日:2022年5月13日
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By Nike Training

Nikeマスタートレーナーのフロル・ベックマンが伝授。あらゆる腕のワークアウトを強化するバイセップカールの効能や、動きの効果を最大限まで引き上げる方法について学ぼう。

効果的なバイセップカールを実践しよう。フロル・ベックマンが、体のコントロールと正しいフォームを指南する。バイセップカールは、すぐに結果が出る数少ないエクササイズのひとつ。自分の腕に自信を持ちたいのなら、さっそく取り組んでみよう。

バイセップカールで手に入るのは、大きく鍛え上げられた上腕二頭筋。1回ごとに筋肉が肥大していくような感覚を味わえるので、これほどすぐに効果を実感できるエクササイズも少ない。特定の筋肉を集中的に鍛えるアイソレーションエクササイズでは、対象となる筋肉の血流を促進して細胞を膨張させ、その筋肉を囲む皮膚がピンと張ったような感覚になる。これが「パンプアップ」と呼ばれる状態だ。パンプアップの効果は短時間だが、長期的な筋肉の強化にも役立つ。Nikeマスタートレーナーのフロル・ベックマンが、バイセップカールの効果と正しい実践法を紹介する。

鍛えられる筋肉

バイセップカールでは、上腕の前面にある2つの力こぶを鍛える。この上腕二頭筋は、物を持ち上げる時に肩と肘をサポートする長い筋肉と短い筋肉でできている。外から見た時に、最も目立つ腕の筋肉だ。カールの動きでは、二頭筋の腹の部分、または中央の山の部分にあたる上腕筋に加え、前腕から伸びた腕橈骨筋も鍛えられる。腕橈骨筋は、肘を曲げたり、前腕を回したりする時に使われる筋肉だ。

カールの動きが直接働きかけるのは二頭筋だが、筋肉群はシステマチックに機能するため、周りの筋肉組織を通じて連鎖効果が生まれていく(つまり1つの動きが連鎖的に好影響を与える場合もあれば、その反対もある)。具体的に言えば、エクササイズのコンセントリック収縮の間(ダンベルをカールする時)に二頭筋が短くなると、その収縮をサポートするために三頭筋が伸びる。そして、カールの時に強く安定した支点を生み出すため、前部三角筋(肩の一番外側にある丸い筋肉)が働く。適切なバイセップカールを実践すれば、コアも鍛えられる。腕を勢いに任せて振らないことがポイントだ。

適切なバイセップカール

バイセップカールに取り組むべき理由

  1. 特定の部位に繰り返し負荷をかけ、筋肉を疲労させるのがアイソレーションエクササイズの特徴だ。バイセップカールは二頭筋の成長と引き締めを促進する効果があるので、フォルム(見た目)と機能を向上させたい時に最適なエクササイズとなる。
  2. 引き上げの動きが入ったエクササイズで、二頭筋は重要な役割を果たす。だからバイセップカールに取り組むことで、プルアップやロウなどのあらゆるドリルに必要な筋力を強化できる。これまでより簡単に買い物バッグを持ち上げられるようにもなるだろう。
  3. 二頭筋を鍛えると肩関節が安定して、肘の適切な機能を維持するのに役立つ。肩も肘も、物を投げたり、揺り動かしたりなど、勢いを必要とするアクティビティに不可欠な関節だ。

「バイセップカールに取り組むことで、プルアップやロウなどのあらゆるドリルに必要な筋力を強化できる。これまでより簡単に買い物バッグを持ち上げられるようにもなるだろう」

フロル・ベックマン(Nikeマスタートレーナー)

タイミング

あらゆる角度から腕を鍛えたいなら、体の前部と背部を鍛えられるプッシュプルワークアウトに取り組もう。バイセップカールは、体を引き上げるエクササイズと組み合わせることで効果がアップする。たとえばプルアップ、ベントオーバーロウ、トライセップエクステンション、スカルクラッシャーのセットをこなした直後にバイセップカールを1セット。二頭筋だけを集中的に鍛えたい場合は、ワークアウトの最後に8-15回を1セットとして2-4セット。正しいフォームを保ちながら、最後の2回をぎりぎり上げられる重さにすること。

正しいバイセップカールを実践

  1. 足を腰幅に開いて立ち、膝を軽く曲げる。両手でダンベルを握り、腕は体の脇につける。肩を後ろに引いて下ろし、腹筋を引き締め、骨盤を立てる。この姿勢からスタート。
  2. 肘が胸郭の前に来るようにし、体の脇を離れないようにする。手のひらを上に向け、ダンベルを肩に向かって引き上げる。引き上げきった時、二頭筋を完全に収縮した状態にする。
  3. 逆の動きで最初の姿勢に戻る。これで1回。
  4. 勢いで腕や体を動かさないようにしながら繰り返す。
適切なバイセップカール

「正しいフォームを保ちながら、最後の2回をぎりぎり上げられる重さにすること」

フロル・ベックマン(Nikeマスタートレーナー)

負荷を減らす

回数を減らすか、軽めのダンベルを使ってみよう。コンセントレーションカールなど、座ってやるバリエーションを試すのもいい。このエクササイズでは、イスやベンチに座った状態で、肘を内ももに乗せ、片腕でカールをフルセット。脚と腕が付いたことで安定感が生まれ、上半身にそれほど力を入れなくても体を固定できるようになる。

負荷を上げる

アイソレーションエクササイズであることを重視し、コアをさらに鍛えてみよう。立ったり座ったりする代わりに、膝をついた状態でカールしてもいい。重いダンベルを使ったり、カールのスピードを落としたりするのも効果的だ。ペースを落とせば負荷のかかる時間が延び、筋繊維への働きかけも強まる。5カウントでダンベルを上げたら、2カウントキープし、5カウントで下げる。リフティングのネガティブフェーズとしても知られるエキセントリックカールもおすすめだ。この動きでは、ダンベルを2倍の時間をかけて下ろしてみよう。

一緒にトレーニングしよう

Nike Training Clubアプリを使って、究極のトレーニング情報源にアクセスしよう。エキスパートが考案したワークアウトに加え、栄養、マインドセット、リカバリー、睡眠などに関する総合的なアドバイスも提供。NTCには、最高のパフォーマンスに必要なすべてが揃っている。

適切なバイセップカール

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効果的なバイセップカールを実践しよう。フロル・ベックマンが、体のコントロールと正しいフォームを指南する。バイセップカールは、すぐに結果が出る数少ないエクササイズのひとつ。自分の腕に自信を持ちたいのなら、さっそく取り組んでみよう。

バイセップカールで手に入るのは、大きく鍛え上げられた上腕二頭筋。1回ごとに筋肉が肥大していくような感覚を味わえるので、これほどすぐに効果を実感できるエクササイズも少ない。特定の筋肉を集中的に鍛えるアイソレーションエクササイズでは、対象となる筋肉の血流を促進して細胞を膨張させ、その筋肉を囲む皮膚がピンと張ったような感覚になる。これが「パンプアップ」と呼ばれる状態だ。パンプアップの効果は短時間だが、長期的な筋肉の強化にも役立つ。Nikeマスタートレーナーのフロル・ベックマンが、バイセップカールの効果と正しい実践法を紹介する。

鍛えられる筋肉

バイセップカールでは、上腕の前面にある2つの力こぶを鍛える。この上腕二頭筋は、物を持ち上げる時に肩と肘をサポートする長い筋肉と短い筋肉でできている。外から見た時に、最も目立つ腕の筋肉だ。カールの動きでは、二頭筋の腹の部分、または中央の山の部分にあたる上腕筋に加え、前腕から伸びた腕橈骨筋も鍛えられる。腕橈骨筋は、肘を曲げたり、前腕を回したりする時に使われる筋肉だ。

カールの動きが直接働きかけるのは二頭筋だが、筋肉群はシステマチックに機能するため、周りの筋肉組織を通じて連鎖効果が生まれていく(つまり1つの動きが連鎖的に好影響を与える場合もあれば、その反対もある)。具体的に言えば、エクササイズのコンセントリック収縮の間(ダンベルをカールする時)に二頭筋が短くなると、その収縮をサポートするために三頭筋が伸びる。そして、カールの時に強く安定した支点を生み出すため、前部三角筋(肩の一番外側にある丸い筋肉)が働く。適切なバイセップカールを実践すれば、コアも鍛えられる。腕を勢いに任せて振らないことがポイントだ。

適切なバイセップカール

バイセップカールに取り組むべき理由

  1. 特定の部位に繰り返し負荷をかけ、筋肉を疲労させるのがアイソレーションエクササイズの特徴だ。バイセップカールは二頭筋の成長と引き締めを促進する効果があるので、フォルム(見た目)と機能を向上させたい時に最適なエクササイズとなる。
  2. 引き上げの動きが入ったエクササイズで、二頭筋は重要な役割を果たす。だからバイセップカールに取り組むことで、プルアップやロウなどのあらゆるドリルに必要な筋力を強化できる。これまでより簡単に買い物バッグを持ち上げられるようにもなるだろう。
  3. 二頭筋を鍛えると肩関節が安定して、肘の適切な機能を維持するのに役立つ。肩も肘も、物を投げたり、揺り動かしたりなど、勢いを必要とするアクティビティに不可欠な関節だ。

「バイセップカールに取り組むことで、プルアップやロウなどのあらゆるドリルに必要な筋力を強化できる。これまでより簡単に買い物バッグを持ち上げられるようにもなるだろう」

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タイミング

あらゆる角度から腕を鍛えたいなら、体の前部と背部を鍛えられるプッシュプルワークアウトに取り組もう。バイセップカールは、体を引き上げるエクササイズと組み合わせることで効果がアップする。たとえばプルアップ、ベントオーバーロウ、トライセップエクステンション、スカルクラッシャーのセットをこなした直後にバイセップカールを1セット。二頭筋だけを集中的に鍛えたい場合は、ワークアウトの最後に8-15回を1セットとして2-4セット。正しいフォームを保ちながら、最後の2回をぎりぎり上げられる重さにすること。

正しいバイセップカールを実践

  1. 足を腰幅に開いて立ち、膝を軽く曲げる。両手でダンベルを握り、腕は体の脇につける。肩を後ろに引いて下ろし、腹筋を引き締め、骨盤を立てる。この姿勢からスタート。
  2. 肘が胸郭の前に来るようにし、体の脇を離れないようにする。手のひらを上に向け、ダンベルを肩に向かって引き上げる。引き上げきった時、二頭筋を完全に収縮した状態にする。
  3. 逆の動きで最初の姿勢に戻る。これで1回。
  4. 勢いで腕や体を動かさないようにしながら繰り返す。
適切なバイセップカール

「正しいフォームを保ちながら、最後の2回をぎりぎり上げられる重さにすること」

フロル・ベックマン(Nikeマスタートレーナー)

負荷を減らす

回数を減らすか、軽めのダンベルを使ってみよう。コンセントレーションカールなど、座ってやるバリエーションを試すのもいい。このエクササイズでは、イスやベンチに座った状態で、肘を内ももに乗せ、片腕でカールをフルセット。脚と腕が付いたことで安定感が生まれ、上半身にそれほど力を入れなくても体を固定できるようになる。

負荷を上げる

アイソレーションエクササイズであることを重視し、コアをさらに鍛えてみよう。立ったり座ったりする代わりに、膝をついた状態でカールしてもいい。重いダンベルを使ったり、カールのスピードを落としたりするのも効果的だ。ペースを落とせば負荷のかかる時間が延び、筋繊維への働きかけも強まる。5カウントでダンベルを上げたら、2カウントキープし、5カウントで下げる。リフティングのネガティブフェーズとしても知られるエキセントリックカールもおすすめだ。この動きでは、ダンベルを2倍の時間をかけて下ろしてみよう。

一緒にトレーニングしよう

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適切なバイセップカール

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公開日:2020年5月13日

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