膝が痛いときにサイクリングしても大丈夫?

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低負荷のエクササイズは、正しく行えば関節に良い効果をもたらす。 ここでは、膝に優しいサイクリングの方法を紹介しよう。

最終更新日:2022年6月15日
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サイクリングが膝の痛みに効く理由

膝が痛いとエクササイズを行うのは大変だ。 ワークアウトを気持ち良く行い、あとから炎症が起きたり、体調が悪くなったりするのを避けるのが理想的である。 膝が痛む場合は、エクササイズのルーティンを調整し、適切なシューズを選ぶ必要があるだろう。 膝に負担となるアクティビティを行うのではなく、自分自身が苦しさを感じず、筋肉が痛くならないエクササイズを選ぼう。

サイクリングは誰にとっても良いエクササイズだが、膝に痛みのある人には特に良い。

実はサイクリングは膝に良い

自転車をこぐのはローインパクトのエクササイズなので、体重を支える関節に負担が少ない。 これは、膝に限らず、腰や足にも当てはまる。 さらに良いことに、ペダルをこぐ脚の動きは関節のワークアウトとなり、痛みや凝りを緩和するのに役立つ。 膝の可動域もサイクリングで広がるため、痛みと凝りの両方がある場合はサイクリングで緩和できる可能性がある。

サイクリストは、膝や他の部位の関節に、低負荷のエクササイズによるメリットを得ている。また、サイクリングは有酸素運動としても優れており、 健康増進にもつながる。体全体の心肺機能を強化し、筋肉機能向上も期待できるのだ。

サイクリングは関節炎を患っている人の優れた選択肢

慢性的な関節炎を患っていて膝が痛い人の場合、サイクリングで日常的な症状が治癒することがある。 関節が痛いときや動きにくいときも同様だ。 間接炎がある場合は他のエクササイズだと大きな負担がかかるが、サイクリングは関節炎の症状が出ている膝にとって良い選択肢であることが多い。

サイクリングの柔軟性

膝の痛い人に最適なのは、関節を鍛えると同時に、柔軟性を向上させるエクササイズだ。 ただし膝の痛みは日によって違うため、調整可能なワークアウトが必要だ。 痛みが強い日は強度を調整してペースを落とした方がよい。 痛みが弱いときはペースを上げることもできる。

自転車では、乗るたびに強度を設定できる。 気分に合わせてルートを選ぶ以外に、自転車をうまく活用しながら膝にかかる負荷を調整することもできる。

膝を休ませる必要のあるときは、少しのあいだ惰力走行しよう。 ギアを低速にしてペダリングの強度を落としてもよい。 痛む膝を伸ばしたり、凝りや不快感を緩和したりすることについては、強度の度合いにより違いが生じることはないので、自分に最適なワークアウトになるよう工夫しよう。

ミッションに合った自転車

痛む膝に適した自転車の種類については、万能の解決策がない。 最適な自転車は、自分に合ったものということになる。 地元の自転車店の人が体型に合った自転車選びを手伝ってくれることもある。 自転車のサイズが適切であれば、乗っていて膝が悪化することはないだろう。

最も重要なチェックポイントは、自転車のサドルの位置だ。 サドルが高すぎたり低すぎたりすると、ペダルをこぐときの膝の曲がり具合に影響する。 膝が最も高くなるときに45度の角度で曲がり、 脚が下まで伸びたときには膝が少しだけ曲がっている状態になるのが、最適なサドルの位置だ。

調整するときは、ペダルの位置をチェックしよう。 自転車本体とペダルの近さが膝の痛みに影響する場合がある。 適切な位置かどうかを確認するには、ペダルの中央に足を置いてみよう。このときに、つま先をまっすぐ前に向けても痛みがなければ大丈夫だ。

その他必要な自転車用ギア

自転車はサイクリングに不可欠なものだが、他にもワークアウトに欠かせないギアがある。 例えば、シューズや、ルートを颯爽と走っているときに空気抵抗を感じにくいウェアなどだ。

どのようなシューズを履いていてもサイクリングは可能だが、膝の痛みに対処するために定期的に行うのであれば、サイクリング用のシューズがあるとなおよい。 次のような特徴を備えたシューズを探そう。

  • 靴底が硬い
  • スパイク付き(2、3個)
  • トレッドが最小限(ウォーキング用のシューズではないため)
  • 土踏まずのサポート

サイクリングシューズの留め具にはさまざまなものがあるので、自分の足に合うものを選ぼう。 ダイヤル式、レース、ストラップ、バックルなどの選択肢がある。

メンズタイツウィメンズタイツなど、専用のウェアを着用すればサイクリングがさらに快適になるし、 路上での視認性も高くなる。 ウェアに関しては、次のような特徴を備えたものを探そう。

  • 動きやすいがズレないストレッチ素材
  • 摩擦を軽減し、水分を逃がす特性を持つもの
  • 防水・防風仕様のもの(サイクリングする場所に応じて)
  • Nike Dri-FITのように通気性に優れた速乾素材

ほとんどのサイクリングウェアは、空気力学の観点から体にフィットするデザインになっている。夜間にサイクリングするときは、安全のために再帰反射素材のパッチが付いているウェアを探すべきだ。

そして、ギアで忘れてはならない重要なものがもう1つ。それはヘルメットだ。 頭にフィットする、好みのデザインのものを探そう。 ケガの防止が目的とはいえ、せっかくならスタイリッシュなものがよいだろう。

屋外・屋内のサイクリングの違い

膝に痛みがあるときは、屋内のフィットネスバイクという選択肢もある。これならサイクリングの強度や距離のコントロールがもっとしやすい。 歩道や想定外の障害物がなく、道路を横断するたびに止まる必要もない。 それに対して、屋外のサイクリングは景色が良く、日によって変化をつけることができる。 エクササイズのルーティンついでに買い物や用事が済ませられるのも、屋外サイクリングのメリットだ。 特定の目的地まで自転車で行って帰ってくるだけでその日のTo-Doリスト上の課題が1つ達成できるというのは、モチベーションを維持するうえでもとても良い。

一方、屋内サイクリングでは、自分を完璧にコントロールできる。 サイクリング中にいつでも抵抗の強さを調整でき、終了して自転車から降りるときにも、帰宅するためのエネルギーを残しておく必要がない。 天候に左右されないし、一年中いつでもできるので、膝の痛みの症状を緩和するためのルーティンを作る場合には有益だ。

屋内バイクの選択肢

膝の症状によっては、フィットネスバイクの中でも特に適しているものがある。 たとえばリカンベントバイクは、膝にまったく圧力がかからないため、自転車では痛みが出るのでインドアサイクリングに移行したという人に最適だ。

フィットネスバイクは膝の関節に優しいだけでなく、固定式でありながら、屋外で実際に移動しているときと同じワークアウトができるのも魅力だ。 これらの固定式バイクは、膝に痛みがあり、なおかつ次のような理由から屋内でワークアウトをやりたい人に向いている。

  • テレビを見ながらサイクリングする
  • クラスのグループといっしょにサイクリングをする
  • 安全な環境でサイクリングをする
  • 特定のワークアウトルーティンを設定している

膝の痛みを考慮したエクササイズを選択しよう

膝が痛いとエクササイズを躊躇することもあるが、脚や筋肉のワークアウトを行い、ケガを防止する選択肢はある。 自分に合った自転車を使いながら定期的にサイクリングをすることで、膝に優しいエクサイサイズルーティンの実行と、膝の健康改善・痛みの緩和の両方が実現する。 このように、サイクリングと膝は相性抜群なのだ。

公開日:2021年12月30日