story

「ア マ マニエール 3のインスピレーションは、僕が初めて手にしたジョーダンブランドのスニーカーに根ざしている。エア ジョーダン 3は、母が僕に買ってくれた初めてのシューズだったから、このシューズで母とのストーリーを伝えられることは何かの縁だと思っている」

「僕が育った環境では、スニーカーは毎週買ってもらえるものじゃなく、1年に1足って感じだった。だから、すごく特別懐かしい気持ちになるよ。それに、マイケル・ジョーダンは僕にとって大きな存在だった」

「僕だけじゃなく、苦労の多い環境で育ってきた人たちにとって、彼はスーパーヒーローだ。だからエア ジョーダン 3のデザインに自分でチャレンジできるなんて信じられないよ。エア ジョーダン 3はクラシックなシューズだから、もっと高級感を持たせるにはどうすればいいか考えたんだ」

「僕が気に入っている素材の1つが、この豪華な毛羽立ったスエード。だから今回は、エレファントプリントをデザインに取り入れないで、この毛羽立ったスエードを使うことは、すぐにアイデアとして浮かんだよ。このスニーカーには僕の母を表現した部分がある。ケンカ中でも、どんな時でも、小さい頃から母によく言われていたことがあるんだ」

「1つは『all we have is each other（お互いに支え合うしかない）』。ヒールタブの裏に母の手書きで入ってる。僕らはスラム街で育ったし、3人兄弟で育っているからね。お互いに支え合うしかなかったんだ」

「もう1つは『you need to get comfortable walking alone (1人になっても、自分の足で立つことに慣れなきゃいけない) 』学校に行く時でも、バスケをしに行く時でも、違う場所に行く時でも、こういう自分のコミュニテイーから離れる時には、1人になって、自分の足で立つことに慣れなきゃいけない。そして、自分が教わってきた価値観を理解し…」

「今度は自分の信念やルーツを守っていかなきゃと理解した。そういうことに慣れなきゃいけないんだ。2つのメッセージは相反していると思うかもしれないけど、これが僕が母から教わったこと。大きな発見の瞬間だったけど、僕たちのストーリーを伝えることはすごく大切だと思ったんだ」

「Jordanブランドのデザイナーも「これはア マ マニエールのモノグラムを入れるタイミングだな」って感じで、アイデアに賛同してくれた。高級ブランドに進化しつつある高級品を取り扱う店として、シュータンに店のロゴを入れることは本当に重要だった」

「世界に向けて『ここにいるよ』って伝えるようなものだからね。僕たちには独自の視点とユースカルチャーとのつながりがあるし、ブラックカルチャーを通して、僕たちと未来のカルチャーにおける高級品の定義を示唆できるチャンスがある」

「もう1つの重要なディテールは、裏地のキルティング。シューズを履く人だけに見える、さりげない、ちょっとしたディテールだ。これはチームメイトのIzzyのおかげだね。彼は縁を切りっぱなしにしたレザーのアイデアに夢中だったから。それとシューレースチップも」

 「僕たちのモットーは、Work Harder（一層努力すること）。やり遂げたと思っても、これで完璧だと思っても、まだまだ改善の余地があるんだ。このシューズを作ることができたし、会社もチームも何もかもうまくいってると思っても…」

「世界やコミュニティの中ではいろんな問題が起きてる。だから、達成したことを喜ぶ時間があってもいいけど、その時間が過ぎれば、他にもまだやるべきことはたくさんあるからね。ブラックコミュニティのユースカルチャーが、高級品の方向性を決めてきたと思うんだ」

「だから、自分らしさを出していく必要があると思う。僕は貧困層出身で若い頃から高級品を作るというアイデアに夢中だったからこそア マ マニエールも生まれたんだ。過去の経験も大切だけど、そこから学ぶことは自分のコミュニティやカルチャーとつながることの大切さだと思う。」

「そして、それは、自分が育ってきたコミュニティのロールモデルとなることでもあり、高級品とは何かの境界線を押し広げていくことでもあるんだ。コレクションのモノグラムのショートパンツと多くのナイロンのウェアでは…

さりげないディテールとロゴのアクセントを使って、できる限りすっきりと仕上げ、高級感を持たせたいと考えた。でも同時に、バランスの取れたカラーを組み合わせたいとも考えていた。ストリートウェアと高級品を組み合わせることが大切だと思ったんだ」

「シュータンに入った『A』の文字を見ると、今でも『これが僕たちだ』って思うよ」

【NIKE公式】エア ジョーダン 3 A Ma Maniére のデザイン誕生まで

Behind the Design

A Ma Maniére AJ3