ひと冬で 別人になることができる: 上原浩治
大阪の中堅私立高校の控え投手から大学No1投手へ、そしてプロ1年目で20勝投手へ。短期間に大きな変貌を遂げた上原浩治は、どんな高校・大学時代を走り抜けたのか。
僕は高校のときは大阪の中堅レベルの私立高校の控えのピッチャーでした。もちろん全国も未経験です。その当時は体力がなかったこともあって、チームの練習についていくだけでやっと。個人練習をする余裕なんてなかったし、「この練習でいいのか?」みたいなことを自分で考える余裕もなかったですね。
高校卒業後に僕は1年浪人をしてるんですけど、そこが転機になりました。浪人生なので野球の試合も練習もできないかわりに、ピッチングについての理論やトレーニング方法の本を読んでいろいろ考えることができたんです。高校時代はあまりやらなかったウェイトトレーニングもジムに通って必死にやりました。その結果、大学に入った頃にはストレートのスピードが10キロぐらい上がってたんです。
いまも野球選手はウェイトをやらないほうがいいっていう考えの高校が結構あると思いますけど、僕はどんどんやったらいいと思いますね。高校生は、ひと冬で別人みたいな体に進化できますから。
大学時代にも全日本のチームに入った時にはレベルの差を感じたりしたけど、その中でもどうしたら彼らみたいになれるか、超えられるかを考えて、自分の大学のチームに帰ってからもまわりに流されないようにして上を目指しました。そうやってプロになったときには、僕の大学はあまりプロの選手を出すような大学じゃなかったので、それはもうざわつきましたね。
いま高校でやっている選手たちに伝えたいのは、自分でいまなにをすべきかを考えてほしいっていうこと。ウェイトのことはもちろん、倒れるまで練習するのが本当にいいことなのかとか、食事、睡眠のことだとか、高校の監督が教えてくれることが必ずしも正しいとは限らないですから。自分の好きなことをやっているんだから、自分でしっかり考えながらがんばってほしいですね。

